2024.07.10
7月

令和6年(2024)7月15日 山形、出羽三山神社「花まつり」です。

■7月15日 山形、出羽三山神社「花まつり」です。■

出羽三山(でわさんざん)」とは、出羽国(でわのくに)羽黒山・月山・湯殿山の3つの山の総称です。

羽黒山(はぐろさん)……標高414m、現世の幸せを祈る山(現在)
月山(がっさん)……標高1,984m、死後の安楽と往生を祈る山(過去)
湯殿山(ゆどのさん)……標高1,504m、生まれかわりを祈る山(未来)

今から4千年前、都から第32代「崇峻天皇(すしゅんてんのう)」の皇子、「蜂子皇子(はちこのみこ)」は、三本足の霊鳥に導かれて出羽国に入りました。難行苦行の末に羽黒権現の御示現を拝し、羽黒山頂に羽黒山寂光寺を建立。次いで、月山、湯殿山を開き、両神を羽黒山に勧進し、羽黒三所大権現と称しました。

出羽三山神社(でわさんざんじんじゃ)」は、月山頂上に「月山神社」、羽黒山頂に「出羽神社(いではじんじゃ)」、湯殿山の中腹に「湯殿山神社」が鎮座され、これを合わせて出羽三山神社と呼んでいます。

出羽三山神社の御祭神は、月読命・伊氏波神・稲倉魂命・大己貴命・少彦名命・大山祇命。摂社:五十猛神社・大年神社・厳島神社・蜂子神社・天有社。他、広大な境内には百一末社と呼ばれる神々の社に八百万の神々が祀られています。

皇子の修行の道は、後に「羽黒派古修験道」として発展し、出羽三山信仰の根本になっています。太古より今なお神々の息吹に深く包まれる三山は、山岳信仰・修験の霊場として名高く、人々の篤い信仰を集めています。

加賀白山を開いた「泰澄(たいちょう)大師」や、修験道の祖と云われる「役の行者」、また真言宗開祖「弘法大師」、天台宗開祖「伝教大師」とその弟子「慈覚大師」なども来山して修行したと伝わります。

 

◆花まつり

「花祭り」は、毎年7月15日に行なわれる出羽三山神社の例大祭で、五穀豊穣・家内安全を祈願する祭り。稲の花が咲く頃に、災厄のないことを祈願します。

三山(月山神社・出羽神社・湯殿山神社)の神輿が、鏡池の周りを練り歩き、稲の花を模った造花をつけた梵天が神輿行列に加わります。神前に供えられた花は、魔除け・豊作のお守りと言われ、霊験あらたかとされる献灯の花を参拝者が奪い合い、祭りは最高潮に達します。

出羽三山神社
◇山形県東田川郡羽黒町大字手向字手向7
◇JR羽越本線「鶴岡駅」バス
◇公式HP:http://www.dewasanzan.jp

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

電気やガスが無かった頃、灯りと暖をとっていたのはろうそくと囲炉裏でした。自然と共に生きるエコ生活だったのでしょう。今年の夏も電力警戒注意報や警報が出され、節電協力が報道されています。
7月15日は新暦のお盆の中日です。この時期、古神道、陰陽道を基本にした修験の祭礼が各地で催されます。

お出かけになる方は、水分補給と熱射病予防に帽子を忘れずにお持ち下さい。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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