2022.09.11
9月
雑節・歴注・撰日

令和4年(2022)9月14~20日 大犯土(おおつち)です。

■9月14日~9月20日「大犯土(おおつち)」です。■ 

200505_20.jpg◇犯土の期間◇
大犯土:おおつち」は選日※の一つで庚午(かのえ うま)の日~丙子(ひのえ ね)の日までの7日間(5月17日~5月23日)をいいます。
8日目の丁丑(ひのと うし:5月24日)の日を差し障り無い「犯土間日:つちまび」を置きます。
9日目の戊寅(つちのえ とら)の日から甲申(きのえ さる)の7日間(5月25日~5月31日)を「小犯土:こづち」としています。

◇犯土期間中慎む作業◇
犯土」の期間は大地に感謝して、五行説の地(土)の力を養う日とされ

120502_60.jpgています。おのずと「土を犯してはならない」とされ、穴掘り井戸掘り、築堤、築墓などの土木工事、種蒔き、下刈り、伐採など土木作業の一切を慎む日とされます。特に屋敷内の土木作業は災いを招くとされ、家主が災を被ります。

木々の活動低調期◇
野山の木々にも活発な時期と低調な時期があります。大犯土・小犯土期間中は、樹木にとって低調な時期にあたり、この時期に伐採すると材木に、虫が入りやすく早く腐りやすいとされています。 除伐、下草刈りなども避けたほうがよく、新築では竣工を急ぐとせっかくの材木が早く腐ってしまいます。
科学的な根拠の有無は別にして、林業や大工の方は暦の犯土を経験的に重要視しています。

※撰日(せんじつ):「暦注」の中でも、五節句・雑節、年中行事などに含まれないものの総称。昔から天体の動きを調べて日の良し悪しを「暦」で表た。現代でもその名残りは残っていて、冠婚葬祭には良い日を選択して縁起をかつぐなど、現代でも変わらず使われている。別呼「雑注」とも/一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)不成就日(ふじょうじゅび)三隣亡(さんりんぼう)八専(はっせん)大犯土・小犯土(おおつち・こつち)天一天上(てんいちてんじょう)天赦日(てんしゃび)土用(どよう)十方暮(じっぽうぐれ)三伏日(さんぷくび)がある。

◇◇◇◇編集後記◇◇◇◇
110311_12.jpg現代社会では暦の「大犯土」「小犯土」は、科学的な根拠のない迷信だと、軽んじられています。
近年は暦に従って生業を営むことが難しい時代になってきました。経験的に積み上げられた大自然の法則を、経験や感覚的に生かしてきた暦を一寸振り返ってみましょう。
家屋など木や土の関わりを生業にしている方や、工務店、建築業・林業の方は、工事など日程を調整して不慮の事故を未然に防ぎましょう。
読者の皆様、これから秋の気配です。お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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