■9月4日 京都、北野天満宮 例祭「北野祭(きたのまつり)」です。■
菅原道真(すがわらのみちざね)を祀る「北野天満宮(きたのてんまんぐう)」は、国を鎮め守る神として「天神さん」「北野さん」と呼ばれ親しまれています。
旧社格は官幣中社。特に学問の神として知られ、多くの受験生らの信仰を集め、福岡県の太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)とともに「天神信仰」の中心となっています。全国各地に勧請(かんじょう)が行われています。
平安時代中期、多治比文子(たじひのあやこ)らによって北野の右近馬場に菅原道真公の御霊をお祀りしたのが始まり。菅公は「和魂漢才(わこんかんさい)」〔※〕の精神を以って学問に勤しみ、幼少の頃より文才を表し、朝廷の官吏として活躍しました。
※和魂漢才(わこんかんさい):日本固有の精神と中国渡来の学問。日本固有の精神を失わないで、中国の学問を消化・活用するべきであるの意。
◆北野祭(きたのまつり)
永延元年(987)8月5日、一条天皇の令により初めて勅祭(ちょくさい)が執り行われ「北野天満宮天神」の神号を得ました。そののち改められた8月4日に「北野祭(きたのまつり)」が行われるのが恒例となりました。
北野天満宮
◇京都府京都市上京区馬喰町
◇市バス「北野天満宮前」下車すぐ
◇嵐電「北野白梅町」駅、徒歩約7分
◇公式サイト:https://kitanotenmangu.or.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
公式サイトには、
「北野祭とは、毎年9月4日に斎行する当宮で最も大切なお祭りです。かつては天皇の勅使が派遣される「勅祭」として斎行されました。しかし、応仁の乱や近代の混乱を経て往時の祭礼の姿は失われ、現在は神事のみを当宮例祭として斎行し、かつての渡御列(とぎょれつ)は、今のずいき祭巡幸列にその姿を垣間見ることができます」
とあります。
令和9年(2027)には、菅原道真公が亡くなって後1025年にあたって行われる「半萬燈祭」にくわえて、神事や渡御列からなる「かつての北野祭」の再興を目指しているとのこと。記録によると「かつての北野祭」とは、「御祭神をお慰めする神事と芸能などの神賑(しんしん)行事が一体と」なり、数ヶ月に渡って行われたそうです。
「令和の北野祭」は、旧暦七夕の8月「御手洗祭(みたらしさい)」から、9月の「北野祭」、10月「ずいき祭」につづく一連の行事となるようです。
残暑厳しい折り、京都にお出かけの際には熱中症対策、感染症対策をしてお出かけください。
季節の変わり目です。お体ご自愛専一の程
筆者敬白