■10月21日 宇都宮二荒山神社(うつのみやふたあらやまじんじゃ)「例祭(秋山祭)」です。■
古く「宇都宮大神宮」と呼ばれた「宇都宮二荒山神社(うつのみや ふたあらやまじんじゃ)」は、日光の二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)との区別のために鎮座地名「宇都宮」を冠して呼ばれます。
下野国一宮、式内名神大社である「宇都宮二荒山神社」は、延喜式神名帳に「下野国河内郡二荒山神社」と記され、御祭神に「豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)」を祀ります。
第十代崇神天皇(すじんてんのう)の第一皇子、豊城入彦命は毛野國(栃木県、群馬県)を拓いた郷土の祖神、総氏神様として篤く信仰されます。また、武徳にも優れ、古くから武将の信仰も篤く、藤原秀郷、源頼義・義家、源頼朝、徳川家康などが戦勝祈願し、神領・宝物の寄進や社殿改築を行いました。
宇都宮は湧き水が多く、江戸時代の人々は主な湧き水を七つ選んで「七水(しちすい)」と呼び、名所としていました。宇都宮二荒山神社の境内に湧き出る「明神の井(みょうじんのい)」は七水のひとつで、明治天皇の献茶の湯に使われました。また、この水を使うと書道が上達すると伝わります。
◆秋山祭・菊水祭
毎年10月21日に「秋山祭(あきやまさい)」と呼ばれる例祭が行われます。年に一度の例大祭で神社の重儀です。役員総代のほか、関係者が多数参列します。
10月の最終土曜日・日曜日に行われる「菊水祭(きくすいさい)」は、寛文13年(1673)、火難を免れたことを神に感謝する神賑(かみにぎわい、しんしん)行事が行われたことが始まりで、重陽の節句に行なうようになり「菊水祭」の名称になりました。秋山祭の付祭(つけまつり)として発展し、豊城入彦命が神輿にのり宇都宮のまちを渡御する鳳輦渡御(ほうれんとぎょ)や流鏑馬(やぶさめ)が行われるほか、数年おきに山車や屋台が鳳輦渡御のお供をします。
宇都宮二荒山神社
◇栃木県宇都宮市馬場通り1-1-1
◇JR「宇都宮駅」西口よりバス5分
◇東武「宇都宮駅」徒歩15分
◇公式サイト:http://futaarayamajinja.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
二荒山神社境内には「明神の井」があります。宇都宮七水のなかでも随一といわれるきれいな水で、口に含んでみると甘みが感じられます。東京から祐気採り、お水採りの方は北、若しくは北東です。
筆者敬白