■10月16~17日 日光東照宮「秋季大祭」です。■
「日光東照宮(にっこうとうしょうぐう)」は、元和3年(1617)「徳川家康公」を奉祀し、創建された神社です。
二代将軍・秀忠公により造営された創建当初の社殿は、20年後の寛永13年(1636)三代将軍・家光公により建て替えられ、今日の絢爛豪華な社殿群となりました。
国指定文化財の建造物(国宝、重文)は、本殿や陽明門など35棟を中心に、大名の奉納による五重塔や石鳥居など55棟。これらの建造物は、何れも江戸初期寛永文化の優れた絵師、名工達、技術集団によって生み出された我が国を代表する「宗教建築」です。平成11年(1999)世界遺産に登録されました。
10月16日から17日の2日間、「秋季大祭」が行われます。
16日に奉納される小笠原流一門による流鏑馬(やぶさめ)神事は、約900年前、朝廷の護衛にあたった武人等によって行われていました。鎌倉時代に源頼朝公が鶴岡八幡宮の神前に奉納したことで盛んとなり、八代将軍吉宗公が復興に努められました。
現在、奉納されている流鏑馬は、鎌倉時代の古儀に正しく習うものです。馬場は2町(220m)表参道(大手通り)、的の1辺は1尺8寸(55cm)正方形の杉の柾目板を用います。
流鏑馬神事のあと、神輿3基が「日光二荒山神社(にっこうふたらさんじんじゃ)」に渡御、両社神職奉仕によって「宵成祭(よいなりさい)」が行われます。
翌17日、秋季祭祭典に続いて神輿渡御祭(百物揃千人武者行列)、御旅所祭、還霊の儀などが執り行われます。
「百物揃千人行列(ひゃくものぞろいせんにんむしゃぎょうれつ)」は、徳川家康公の神霊を、駿府久能山(くのうざん)から日光へ改葬した当時の行列を再現した豪壮な渡御祭です。江戸時代には4月17日(命日)に行われ、京都から例幣使(れいへいし:朝廷より神社に幣帛を奉るため遣わされる祭使)がつかわされていました。春と秋の2回行われ、春は1000人を超える行列となります。
三神(家康公、秀吉公、頼朝卿)輿は、日光二荒山神社の境内から出発し、御旅所神殿に祀られ、拝殿には「三品立七十五膳(さんぼんだてななじゅうごぜん)」と呼ばれる山海の幸が神職の手で供えられます。
祭典を済ませた後、日光二荒山神社巫女による舞、日光東照宮神職による舞が奉納され、三神輿は日光東照宮に向かい神輿舎(しんよしゃ)に安置されます。還御祭が行われ御霊は御本社に遷霊します。
日光東照宮
◇栃木県日光市山内2301
◇JR日光線「日光駅」バス「神橋」下車徒歩8分
◇公式サイト:https://toshogu.jp
◆「日光東照宮秋季大祭」(日光市観光協会):https://www.nikko-kankou.org/spot/506
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
東照宮の春祭り・秋祭りでは「百物揃千人武者行列」が行われます。見事な時代絵巻です。是非お出かけください。
東照宮は標高の高い日光にあります。行ってみるとやや寒く感じることがありますから、一枚余分にお召しください。
季節の変わり目です。時節柄お体ご自愛専一の程
筆者敬白