■10月1日「法の日」です。■
「法の日」は、法の役割や重要性について考えるきっかけになるよう設けられました。
昭和3年(1928)10月1日、「陪審法」が施行されたことによって、翌年から10月1日は「司法記念日」と定められました。昭和34年(1959)、裁判所、検察庁及び弁護士会の三者協議会において、「法の日」の制定が提唱されました。その際、次のような決議がなされました。
「国民主権のもとに、自由と正義を守り、世界の平和を維持し、人類の福祉に貢献することはわれわれ日本国民のひとしく理想とし、念願とするところである。これがために、われわれは、法によって社会秩序を確立しなければならない。さらにまた、国際紛争もこの法の支配の原則によって解決されなければならない。よって、ここに、国を挙げて法を尊重し、右の理想と念願を高揚するため10月1日を『法の日』と定めることを提唱する」
これを受けて、昭和35年(1960)6月、政府は、今後10月1日を「法の日」と定め、国を挙げて法の尊重、基本的人権の擁護、社会秩序の確立の精神を高めるための日としました。
法務省では、法を尊重することの大切さについて国民の理解を深めるため、最高裁判所、最高検察庁、日本弁護士連合会と共に、10月1日からの1週間を「法の日」週間として、全国各地で,新聞やテレビ等による広報、講演会の開催、法務行政相談所や無料法律相談所の開設など、種々活発な啓発活動を実施しています。
法の日週間には、霞ヶ関の法務省、通称「赤レンガ庁舎」で法の日フェスタが開催されます。
◆法の日フェスタ in 赤れんが 2024(法務省):https://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/lawfesta2024.html
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
法は、人間が社会で共に生きていくために作り出したものです。科学技術の進歩などによる社会の変化にともなって法も変わっていきます。平成21年(2009)には、日本の裁判でも「裁判員制度」が始まりました。しかし例えば昨今整備が進みつつある「AI法」も、やはり運用する主体は人間です。
「法の日」を機会に、もっと身近で基本的なテーマとして法について考えてみたいものです。
筆者敬白