2021.11.20
11月

令和3年(2021)11月23日 笠間稲荷 献穀献繭祭(けんこくけんけんさい)です。

■11月23日「笠間稲荷、献穀献繭祭」です。■

201108_5.jpg「笠間稲荷神社:かさまいなりじんじゃ」は、第36代孝徳天皇の白雉2年(651)創建。旧社格は村社。現在は神社本庁の別表神社。別称「胡桃下稲荷:くるみがしたいなり」、別には「紋三郎稲荷」、1350余年の歴史を有します。

奈良時代、和銅6年(713)に、元明天皇の詔によって編纂が命じられた「常陸国風土記」には、「新治の郡より東五十里に笠間の村あり」と記され、その頃には笠間のこの地で「古事記」「日本書紀」に描かれる「宇迦之御魂神:うかのみたまのかみ」への信仰が深く根ざし、食物の神、農業の神として崇敬されていたことがわかります。

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近世になると、農家ばかりでなく商家、町屋、武士、大名に至るまで分霊され、屋敷神、家庭神、地域神として祀られるようになりました。江戸時代には、歴代笠間藩主の崇敬篤く、初代藩主の松平康重公は丹波篠山に移ってからも笠間稲荷大神の分霊を祀り、今の王子山稲荷となっています。

「イナリ」の語源は「イネナリ・稲成、稲生り」で、稲が育つさまを表しているという説、「イネカリ・稲刈」「刈」「荷」に誤られたといった説、「イナニ・稲荷」「イナリ」に転訛したとも説かれています。

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神名「宇迦之御魂神:うかのみたまのかみ」「ウカ」とは「貴い食物」の意。つまり宇迦之御魂神とは「稲に宿る神秘的な精霊」を表し、五穀をはじめ一切の食物を司る神さま、生命の根源を司る「いのち」の根の神さまといわれます。
宇迦之御魂神は、須佐之男神(すさのお)と神大市比売神(かむおおいちひめ)との間に生まれた神さまです。

新嘗祭(にいなめさい)はその年の新穀を神々に供え収獲を感謝する祭儀ですが、笠間稲荷では「献穀献繭祭:けんこくけんけんさい」と称して、明治41年に始められ、初穂米(神様に奉納する新米)の奉納と、神社の御神饌田にて栽培した種籾の頒布を受けた人々の謝恩奉納、更に養蚕業発展を目的とした献繭祭、また、献穀品評会・献繭品評会が開催されます。

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穀類約2000点・繭類約300点が出品され、農林水産省他に審査を依頼。11月23日には御神前において優秀者の表彰が行われ、境内には出品物の展示も行われます。

笠間稲荷神社
◇茨城県笠間市笠間1番地
◇JR水戸線「笠間駅」徒歩約20分またはタクシーで約5分
◇北関東自動車道「友部IC」国道355号経由約15分
◇常磐自動車道「水戸IC」国道50号線経由約20分
◇高速バス:東京八重洲南口から1日6往復運行
◇笠間稲荷HP

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