2024.11.09
11月
雑節・歴注・撰日

令和6年(2024)11月17日「二の酉(にのとり)」です。

■11月17日「二の酉(にのとり)」です。■

「酉の市(とりのいち)」は、11月の酉の日に行われる鷲神社(おおとりじんじゃ)の祭礼に立つ市を指し、「おとりさま」と呼ばれ親しまれています。正式には酉の市と書いて「とりのまち」と読み、「酉の祭(とりのまち)」「大酉祭」とも。

最初の酉の日を「一の酉」、次の酉の日を「二の酉」、その次を「三の酉」といいます。

令和6年(2024)の酉の市
・「一の酉」11月5日(火)
・「二の酉」11月17日(日)
・「三の酉」11月29日(金)

長い歴史を持つ神祭「酉の市」は、春(正月)を迎える神事祭礼で、来る年の開運、授福、殖産、除災、商売繁昌をお祈りするお祭です。開催時間は午前0時~午後24時まで。午前0時の一番太鼓と共に市が始まり、丸一日間執り行われます。

鷲(わし)は獲物を「ワシヅカミ」にします。その爪を模したものが「熊手(くまで)」とか。酉の市では、熊手、おかめ、入り船などが「福徳をかき集める」「福をとり(酉)こむ」「かきこむ」「はきこむ」という招福の縁起物(えんぎもの)として売られます。

境内は「縁起熊手」を求める人で賑わいます。熊手商と「買った負けた」とのやり取りを楽しんだあと、商談が成立すると威勢よく「手締め」が打たれます。気に入った熊手を見付け、その金額をまけさせ、その分を店側に「ご祝儀」として渡すのが粋な買い方。手締めはこのご祝儀に対して行われます。結局のところ定額を支払っていることになるわけですが…。はじめは小さな熊手を求め、年々大きくしてゆきます。

現在、酉の市は関東地方の多くの寺社で行われています。酉の市発祥の由来は、神道と仏教のそれぞれで伝わります。「江戸酉の市」発祥の神社といわれる「大鷲神社(おおとりじんじゃ)」(東京都足立区)には、応永年間(1394~1428)より日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の命日とされる11月「酉の日」に、尊への神恩感謝の祭が行われるようになり、それが門前市となって「とのまち」「とりのまち」と呼ばれ農耕具などが売られるようになったのが「酉の市」の起源と伝わります。

<江戸酉の市の発祥の神社>
●花畑 大鷲神社(はなはた おおとりじんじゃ)
◇東京都足立区花畑7丁目16番8号
◇つくばエクスプレス「六町駅」~東武バス花畑団地循環「花畑六丁目」徒歩8分
◇東武スカイツリーライン「谷塚駅」~東武バス花畑桑袋団地行き「草加記念体育館」徒歩8分
◇公式サイト:https://ootori-jinja.or.jp

 

かたや、「浅草酉の市」発祥の寺とされる「長國寺(ちょうこくじ」(東京都台東区)では、開山当時より11月酉の日に、大本山鷲山寺(じゅせんじ)の鎮守である「鷲妙見大菩薩(わしみょうけんだいぼさつ、鷲大明神)」出開帳(でがいちょう)が行われ、その日は多くの参詣者で賑わい、門前市が立つようになったのが、やがて「酉の市」に発展したと伝わります。

<浅草酉の市発祥の寺>
●酉の寺 鷲在山 長國寺(とりのてら じゅざいさん ちょうこくじ)
◇東京都台東区千束3-19-6
◇東京メトロ 日比谷線「入谷駅」「三ノ輪駅」徒歩約10分
◇公式サイト:https://otorisama.jp

 

日本最大の酉の市「浅草酉の市」は、「酉の寺 長國寺」の「鷲妙見大菩薩」ご開帳の法要で始まります。
23時55分:半鐘が打ち鳴らされ本堂へ入堂。本堂前には参詣者が集まります。
酉の日 午前0時:カンカンと半鐘が鳴り、ドドーンと響く一番太鼓を合図にご開帳の読経が始まります。「鷲妙見大菩薩(おとりさま)のご開帳」です。
住職が宝剣を振り、本堂内を浄めた後、本堂前に集まった参詣者に宝剣を振り、祭りに関わる一切の難を祓って安全を祈念します。
白装束の僧侶「祈祷師」たちによる大迫力の「開運招福の祈祷」の後、熊手商の音頭で参詣者全員が威勢のよい開運手締めを打ちます。多いときには1000人を越す人が集まります。
0時15分:札場が開かれると「十番札」と呼ばれる10本限定の「かっこめ熊手守り」を授与。いよいよ市が始まります。
鷲妙見大菩薩ご開帳の間、特別祈願の祈祷を終日行っています。祈祷のあと「開運のお札」を受け、客殿で赤飯と煮〆の軽い「お斎(おとき)」を頂きます。
24時:「ご閉帳の法要」が執り行われ、鷲妙見大菩薩が安置される厨子の扉が静かに閉じられます。酉の市の終了です。

<関東三大酉の市>

●浅草 鷲神社 酉の市(あさくさ おおとりじんじゃ とりのいち)
鷲神社
◇地下鉄「入谷駅」徒歩約7分、「田原町駅」徒歩約15分
◇東武線、地下鉄浅草線・銀座線「浅草駅」徒歩約15分
◇つくばエクスプレス「浅草駅」徒歩約8分
◇JR「鴬谷駅」徒歩約20分
◇公式サイト:https://otorisama.or.jp
◆浅草鷲神社酉の市:https://www.asakusa-torinoichi.tokyo

 

●大國魂神社 大鷲神社例祭 酉の市(おおくにたまじんじゃ おおとりじんじゃ れいさい とりのいち)
大國魂神社
◇東京都府中市宮町3-1
◇京王線「府中駅」徒歩5分
◇JR南武線・武蔵野線「府中本町駅」徒歩5分
◇公式サイト:https://www.ookunitamajinja.or.jp

 

●新宿 花園神社 大酉祭(しんじゅく はなぞのじんじゃ おおとりまつり)
花園神社
◇東京都新宿区新宿5-17-3
◇東京メトロ丸の内線・副都心線・都営新宿線「新宿三丁目駅」徒歩0分
◇JR・小田急線・京王線「新宿駅」徒歩7分
◇公式サイト:http://hanazono-jinja.or.jp

この記事をシェアする
   

関連記事

人気のタグ

  • その他人気タグ: