■11月2~8日「大犯土(おおづち)」です。■
◇犯土の期間◇
「大犯土(おおづち)」は選日のひとつで庚午(かのえうま)の日~丙子(ひのえね)の日までの7日間をいいます。
8日目の丁丑(ひのとうし:11月9日)の日に、差し障りのない「犯土間日(つちまび)」を置きます。
9日目の戊寅(つちのえとら)の日から甲申(きのえさる)の7日間(11月10~16日)を「小犯土(こづち)」としています。
◇犯土期間中慎む作業◇
「犯土」の期間は大地に感謝して、五行説の地(土)の力を養う日とされています。おのずと「土を犯してはならない」とされ、穴掘り井戸掘り、築堤、築墓などの土木工事、種蒔き、下刈り、伐採など土木作業の一切を慎む日とされます。特に屋敷内の土木作業は災いを招くとされ、家主が災を被ります。
◇木々の活動低調期◇
野山の木々にも、活発な時期と低調な時期があります。大犯土・小犯土期間中は、樹木にとって低調な時期にあたり、この時期に伐採すると材木に、虫が入りやすく早く腐りやすいとされています。 除伐、下草刈りなども避けたほうがよく、新築では竣工を急ぐとせっかくの材木が早く腐ってしまいます。
科学的な根拠の有無は別にして、林業や大工の方は暦の犯土を経験的に重要視しています。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
現代社会では暦の「大犯土」「小犯土」は、科学的な根拠のない迷信だと、軽んじられています。
近年は暦に従って、生業を営むことが難しい時代になってきました。経験的に積み上げられた大自然の法則を、統計的に生かしてきた暦をほんの少し振り返ってみましょう。
家屋など木や土の関わりを生業にしている方や、工務店、建築業・林業の方は、工事など日程を調整して不慮の事故を未然に防ぎましょう。
この時期、お体ご自愛専一の程
筆者敬白