2021.11.11
11月

令和3年(2021)11月14日 京都 空也堂開山忌 です。

■11月14日「京都、空也堂開山忌」です。■

201108_28.jpg空也堂:くうやどう」とは、空也堂開山忌と号する天台宗の寺院で、「空也」を本尊とするため空也堂と呼ばれます。天慶2年(939)空也上人の開創と伝わり、当初は、三条櫛笥にあったので「櫛笥道場」とも、「市中道場」とも呼ばれました。
 
平安中期の念仏僧「空也」は、鐘を叩き念仏を唱えて全国を行脚し、仏教の庶民層への布教に尽力する傍ら、橋を架け、道路や井戸を整備し、野にある死骸を火葬して荼毘に付すなど社会事業も行いました。空也は「市聖(いちのひじり)阿弥陀聖」とも称され、後の「一遍」をはじめとする布教僧等に大きな影響を与えました。
 
121112_26.jpg天暦5年(951年)村上天皇の時代に、京都に流行した悪疫退散のため、六波羅蜜寺の空也上人が自ら十一面観音像を刻み、車に乗せ、これを引いて市中を廻られた。
このとき、仏前にお供えしていた小梅干しと結び昆布を入れたお茶を病人に飲ませたところ、やがて病気はおさまったと伝えられる。
以来、村上天皇はこの徳にあやかり、毎年正月元旦にこのお茶を服されるようになり、皇服茶・王服茶と呼ばれるようになった。それが転じて大福茶(おおふくちゃ、だいふくちゃ)となったという。これが「王服茶笑:おおふくちゃしょう」の起こり。
 
毎年11月第2日曜日、空也上人を偲んで開山忌(空也忌)の法要が営まれます。王服(おうぶく)茶の献茶式の後、空也僧による「歓喜踊躍(かんぎゆやく)念仏」と「六斎(ろくさい)念仏焼香式」が奉修されます。「京都の六斎念仏」は、重要無形民俗文化財に指定されています。
 
空也堂
◇京都府京都市中京区蛸薬師通堀川西入る
◇市バス「堀川蛸薬師」停留所・徒歩3分
◇参考

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
121118_20.jpg空也といえば、辻説法と踊念仏です。歓喜踊躍念仏踊、六斎念仏踊など有名です。開山忌に参加してみると楽しい雰囲気の踊念仏、焼香式になります。影響を受けた一遍聖人が、各地を回って辻説法に道徳的規範を教えながら、橋や道路を作るのに行脚した気持ちがわかります。人が喜ぶことに尽力できることは、尊いことなのでしょう。
季節の変わり目です。お体ご自愛専一の程
筆者敬白

 

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