■5月1日「メーデー May Day」です。■
「労働祭」と訳される「メーデー(May Day)」は、各国の労働者のお祝いの日です。
古代ローマの祭礼に由来していて、5月1日に、豊穣の女神「マイア」に祭り供物が捧げられました。現在、ヨーロッパ各地では春の訪れを祝う日として定着しています。
明治19年(1886)5月1日、アメリカの労働団体が8時間労働制を要求するストライキとデモを行ったのが始まりです。当時は1日12~14時間労働が当たり前でした。
日本では、明治38年(1905)平民社の主催でメーデーの先駆けとなる茶話会が開かれています。大正9年(1920)5月2日の日曜日、上野公園で第一回メーデーが行われ、およそ5千人の労働者が「8時間労働制の実施」「失業の防止」「最低賃金法の制定」などを訴えました。翌年から5月1日となり、開催地や参加人数もだんだんと増えていきました。
戦時中は中止されていましたが、敗戦直後の昭和21年(1946)に復活。この時の大会のスローガンは「働けるだけ喰わせろ!」でした。
第23回メーデーでは、サンフランシスコ講和条約、日米安全保障条約への抗議も主張に含まれました。その際に、裁判所の使用容認判決が示されていたにも拘らず、皇居前広場へ向かわせまいとした警官隊とデモ隊が周辺で衝突しました。(血のメーデー事件)
その後、労働組合組織の分裂に伴い分裂開催が定着。さらに労働組合活動が低調になり、前後がゴールデンウィークで長期休暇を取る例が増えてきたため参加者数がめっきり減少。このため連合系メーデーは4月28日や4月29日に行われるようになりました。一方、全労連や全労協のメーデーは5月1日開催を続けており、その分裂傾向は一層すすんでいます。
中国では5月1日を「国際労働節」とするなど、メーデーを祝日とする国も多く、日本でもメーデーを祝日にしようとする動きもあります。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
デフレ脱却を旗印に就任した黒田日銀総裁が掲げた、名目GDP3%成長達成には届かない経済成長です。コロナの影響で財政出動しても、賃金の上昇も物価水準には追い付いていないのかもしれません。このタイミングでGW、メーデーとはワクチン注射促進して、ウクライナでは戦争しているのに夏の参議院選挙しか頭にない政治は危機感のない日本を現しているのかもしれません。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白