2025.04.26
5月

令和7年(2025)5月3~5日 石川七尾「青柏祭(せいはくさい)」です。

■5月3~5日 石川七尾「青柏祭(せいはくさい)」です。■

「青柏祭(せいはくさい)」は、石川県七尾市の「大地主神社(おおとこぬしじんじゃ)」で、毎年5月に行なわれる例祭です。天元5年(982)老朽化した山王社を再建し4月申の日に盛大な祭典を行なったのが起源です。

神社では青柏祭奉幣の儀式が執り行われます。神饌(しんせん:供物)を「青柏の葉に盛る」ことから「あおかしわまつり」とも呼ばれます。秋11月には、青柏祭との対の祭礼で「赤柏祭(せきはくさい)」が執り行なわれます。

参道に張られた注連縄を太刀で切り放つ儀式が執り行なわれると、これにより神社の神事から氏子たちの「でか山の祭り」となります。

能登半島七尾に受け継がれる巨大曳山「でか山」は、室町時代、この祭禮に奉納された曳山が起源。高さ12m、重さ20tの日本一巨大な曳山は「でかい(大きい)山」から「でか山」と呼ばれます。

七尾市街地を町並みぎりぎりに曳き廻し、夜通し曳かれて明け方には大地主神社に奉納されます。「でか山」の舞台飾りの場面のどこかに1本の若松を立てて、神々の降臨を仰ぎます。毎年、このようにして神々を迎え入れ、事業の発展や悪疫退散を祈ります。

古い伝承を継承する「青柏祭の曳山行事」は、昭和58年(1983)国の重要無形民俗文化財に指定され、平成28年(2016)には、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。

「大地主神社」は、奈良時代に能登国守の守護神として、近江国・比叡山の東麓に鎮座の山王社「日吉神社」の分霊を勧請して創建されました。室町時代には、能登國七尾城主・畠山氏が御祈祷所として崇拝。現在では「山王さん」と呼ばれ、地元の氏神様として親しまれています。

御祭神に、日吉山王社の「大山咋神(オオヤマクイノカミ)」、祇園牛頭天王社(八坂神社)の「素盞鳴尊(スサノオノミコト)」「伊許保止命(イコホトノミコト)」を祀ります。

神社紋は「丸に三柏」「五瓜に唐花」のふたつ。青柏祭や赤柏祭には「丸に三柏」、祇園祭には「五瓜に唐花」の各紋が用いられます。

大地主神社
◇石川県七尾市山王町1-13
◇JR西日本・のと鉄道七尾線「七尾駅」徒歩10分
◇公式サイト:https://www.otokonushi-jinja.com
◆青柏祭 開催情報(七尾市)https://www.city.nanao.lg.jp/koryu-s/event/event_syokai/seihakusai.html

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

令和6年(2024)に発生した能登半島地震の影響で中止となっていた「青柏祭」が再開されるそうです。関係者の復興への努力が忍ばれます。大地主神社の大森宮司は「祭りは楽しめば楽しむほどいいものになる。山車が動けば、皆さんの心も明るくなる」と話しています。
GWも後半です。春から夏への季節の変わり目を実感します。
読者の皆様、夏への季節の変わり目です。時節柄お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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