■5月17~18日 奈良、興福寺「薪御能(たきぎおのう)」です。■
法相宗大本山「興福寺(こうふくじ)」は、南都六宗のひとつに数えられる寺院で、本尊は釈迦如来。南都七大寺2番。南円堂は西国三十三箇所第9番札所。東金堂は西国薬師四十九霊場4番。「古都奈良の文化財」の一部として世界遺産に登録されています。
天智8年(669)藤原鎌足夫人「鏡女王(かがみのおおきみ)」が、夫の病気平癒を願って釈迦三尊像を本尊として祀り、建立した「山階寺(やましなでら)」が起源と伝わります。後に、その子息の藤原不比等が平城京左京の現在の地に移建し「興福寺」と名付けました。
「東金堂」は神亀3年(726)聖武天皇が叔母の元正太上天皇の病気平癒を願って造営されました。薬師如来坐像を本尊に、維摩居子坐像、文殊菩薩坐像、日光・月光菩薩立像、四天王立像、十二神将立像が安置されています。「文殊菩薩坐像」は、古くから学問僧の祈願仏として信仰されました。
「薪能(たきぎのう)」とは、主として夏場の夜間に能楽堂もしくは野外に設置された能舞台の周囲に篝火を焚き、その中で演じられる能のこと。「薪の宴の能」の意です。
薪能は、神事、仏事の神聖な儀式です。起源は平安時代中期に、興福寺で催されたものがはじまりと伝わります。このことから興福寺で行なわれる薪能には「御」の字があてがわれ「薪御能(たきぎおのう)」と呼ばれています。
興福寺
◇奈良市登大路町48
◇JR「奈良駅」徒歩15分
◇近鉄「奈良駅」5分
◇公式サイト:https://www.kohfukuji.com
◆日程・チケット購入などは:奈良市観光協会「薪御能」