2023.05.08
5月

令和5年(2023)5月11日~ 東京「下谷神社大祭」です。

■5月11日~「下谷神社大祭」です。■

下谷神社は奈良時代に創建され、都内で最も古い「お稲荷様」が発祥です。日本武尊(ヤマトタケルノミコト)と大年神(オオトシノカミ)を主祭神とする東京都台東区に鎮座する神社です。

日本武尊は「智・仁・勇」を兼ね備え諸国を平定して御恩威を四方に輝かさせたと伝わります。大年神天照皇大神(アマテラスオオミカミ)の御弟、素戔雄尊(スサノオノミコト)の御子で五穀を主宰し、厚く産業を守護し商売繁盛家内安全の御利益がある神様とされています。

※下谷神社拝殿天井絵「龍」(横山大観画伯筆)
関東大震災によって社殿を焼失し、昭和3年(1928)現在の東京都台東区上野3丁目の地に移転する際、新築する拝殿には後世永く誇り得る如き立派な絵を天井に掲げたいという氏子一同の念願から、近代日本画壇の巨匠、横山大観(よこやまたいかん)に拝殿天井絵を依頼しました。

横山大観は線描を抑えた独特の「朦朧体(もうろうたい)」と呼ばれる没線描法で「」を描き、現在も天井絵として展示されています。酒好きの大観画伯は「立派な社殿を造るのにさぞやお金がかかっただろう。神様のことだからこれはそっくり奉納する。こんなお金持ってこなくていいから、もっと大勢で両手に酒ぶら下げて来い」と言い、そこで開かれた大宴会が御礼の代わりになったと氏子社中に伝わっています。
朦朧体で描かれた「龍」の御神徳なのか、下谷神社は不思議と東京大空襲では被害を受けませんでした。

※寄席の発祥
寛政10年(1798)に初代山生亭花楽が境内で寄席興行を行ないました。これが江戸最初の寄席興行といわれてます。

※子規の句碑
江戸で初めての寄席「寄席発祥の地」をちなんだ正岡子規の句「寄席はねて 上野の鐘の 夜長哉」が刻まれています。子規は明治27年(1894)から没するまで台東区根岸に住み、友人や門弟たちと句会を開催して2000にも及ぶ俳句を詠みふけったとあります。台東区には子規ゆかりの地11カ所に句碑が建立されています。

5月中旬の「下谷神社大祭」は、江戸下町で最も早い夏祭りです。1000年以上の歴史を持ち、本社神輿の渡御を行なう「本祭り」と町会神輿の渡御だけの「陰祭り(かげまつり)」が隔年で行なわれています。今年は町会神輿の渡御のみの「陰祭り」の年です。
「本祭り」の年は、氏子29ヶ町の若衆延べ8000人が集まり、「千貫神輿(せんがんみこし)」と呼ばれる本社神輿が盛大に行なわれます。
下町独特の露天商の数も多く、期間中は130軒余が出展し祭りを盛り上げます。

◇下谷神社
◇東京都台東区東上野3-29-8
◆JR山手線「上野駅」徒歩6分
◆銀座線「稲荷町駅」徒歩2分
◆大江戸線「新御徒町駅」徒歩5分
◆都営バス「下谷神社前」徒歩2分
◇公式サイト:https://shitayajinja.or.jp

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

GW明けの週です。盛大にお神輿を担いで来たる夏を乗り越えましょう。
季節は「立夏」「小満」の頃で最も過ごしやすい季節です。これからが本格的な夏です。体力をつけて夏の暑さに備えましょう。
読書の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

この記事をシェアする
   

関連記事

人気のタグ

  • その他人気タグ: