■5月2日「奈良、東大寺 聖武天皇祭」です。■
華厳宗大本山「東大寺」は「金光明四天王護国之寺(こんこうみょうしてんのうごこくのてら)」とも。奈良時代に聖武天皇が国力を尽くして建立した寺です。
奈良の大仏さまとして知られる「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」を本尊とし、大仏創建に力のあった良弁、聖武天皇、行基、菩提僊那を「四聖(ししょう)」と呼んでいます。
この「盧舎那大仏造顕」という国を挙げての難事業は「若し朕が時に造り了るを得ざるあらば来世に於て身を改めて猶作らん」と述べ、自らを「三宝(あるいはみほとけ)の奴(やっこ)と仕えまつる天皇(すめらみこと)」と称しました。華厳経の教理が明らかにされてはじめて聖武天皇の熱意と信仰心が伝わり、これが原動力となって可能になったとも伝わります。
「聖武天皇祭」とは、天平勝宝8年(756)56歳で崩御された聖武天皇の御忌法要です。午前中、天皇殿で論議法要が執り行われます。
午後からは式衆、稚児等の練り行列が行なわれます。行列は奈良春日野国際フォーラムを出発し、南大門を経て参道を大仏殿に向かいます。先駈(さきがけ)、道楽(みちがく)を奏でる楽人、稚児、物詣女(ものもうでおんな)、小野小町(日本舞踊社中)、ミス奈良・聖武講役員、僧兵、会奉行、式衆(東大寺本山末寺の僧侶、伴侍、傘もち)、華厳宗管長、侍僧等、約300人の行列です。
大仏殿到着後「聖武天皇慶讃法要」が行なわれ、鏡池水上舞楽台では、春日大社古楽保存会による舞楽が奉納されます。
翌3日には、東大寺一山の僧侶が聖武天皇を祀る佐保御陵に参拝。大仏殿では献茶式が行なわれます。献茶式が終わると、大仏殿東回廊の施茶席で抹茶がふるまわれます。参拝者用約4000人分用意されるそうです。
東大寺
◇奈良市雑司町406-1
◇JR・近鉄「奈良駅」から市内循環バス「東大寺大仏殿・春日大社前」下車
◇近鉄「奈良駅」から、ぐるっとバス「大仏殿前駐車場」下車
東大寺公式サイト:https://www.todaiji.or.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
5月2日の聖武天皇御忌から3日の山陵祭へと一連の行事が続きます。
見どころの「練り行列」は、5月2日午後1時頃から始まります。なかなか見ごたえのある時代絵巻です。
緑のきれいな季節です。日が沈むと急に寒くなることもあります。薄着でお風邪など引かないよう、お体ご自愛専一の程
筆者敬白