■3月7日「消防記念日(しょうぼうきねんび)」です。■
「消防記念日」とは、昭和23年(1948)3月7日に「消防組織法」が施行されたのを記念して、同法施行2周年を迎えた昭和25年(1950)に設定された記念日です。消防に関する理解と認識を深めるのが制定の趣旨です。
昭和25年2月9日、当時の国家消防庁長官は、各都道府県知事に対して、「消防が完全に市町村の責任において運営、管理されることを規定した、他に類例を見ない程地方自治に徹した消防組織法の精神を、消防関係職員及び住民に会得せしめて、各々の責任と権利と義務において、その市町村を水火災その他の災害から保護しようとする声が起こった」と、消防に寄せられた期待の大きさを、3月7日消防記念日を定めることで意義あらしめたいとしています。
消防は、単に消火作業のみが任務ではなく、あらゆる災害の予防や救急業務などの広範囲にわたって活動しています。
消防組織法第一条には「消防は、その施設及び人員を活用して、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、水火災又は地震等の災害を防除し、及びこれらの災害に因る被害を軽減することを以て、その任務とする」とあります。
この日、消防庁に於いて式典が行われます。式典では、消防殉職者の御霊に対して1分間の黙祷を捧げ、続いて長年にわたり消防行政の発展に多大な協力をされた方々に対して、感謝状の贈呈などが行われます。また、功労のあった職員に対しては、特別功労賞等を授与しています。
東京消防庁は、「消防組織法」施行によって「東京消防本部」が警視庁から分離独立して誕生しました。約2箇月後の5月1日に、警察組織の警視庁に合わせて「東京消防庁」と名称を変更しました。
なお、「東京消防庁」は東京都の行政機関であり、国の行政機関である「消防庁」とは別のものです。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
記憶に新しいアメリカの森林火災は、気温の上昇から火が発生したとの報道でした。19人の森林消防士が火に飲み込まれ犠牲になりました。痛ましい犠牲です。
近年は国内でも災害が多発しています。火災に限らず災害には常に備える心掛けが大切です。
少し古い話になりますが、糸魚川市の街全体が燃え尽きる大火災、近隣の市町村からの応援の甲斐なく、火元は中華料理店の鍋の火だそうです。50件以上の家屋が消失した近年最大の火災になりました。
また、埼玉県三芳町のアスクル倉庫火災は鎮火に13日間を要しました。太陽光発電のためのソラーパネルが消火活動を妨げたとも言われています。近年、一人住まいの高齢者住宅からの失火による火災の報道が目につきます。
くれぐれも火の用心!
乾燥している日々が続いています。火廻り用心・火の用心です。
筆者敬白