2022.03.03
3月

令和4年(2022)3月6日(旧2月4日) 鹿児島、霧島神宮 お田植祭 です。

■3月6日(旧2月4日)「鹿児島、霧島神宮 お田植祭」です。■

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「霧島神宮」は、延喜式に「日向国諸県郡霧島神社」と記され「日向の襲の高千穂の峯(そ)に天降ります」(古事記・日本書紀)の霊峯を背後に鎮座します。
本宮はもと峯の御鉢(噴火口)近くにありましたが、幾度の噴火で炎上し、後土御門天皇の文明16年に現在の地に再建され、現在の社殿は、正徳5年(1751)時の藩主・君津吉貴公の寄進によるものです。(国の重要文化財指定)

明治の神仏分離令が発令されるまでは「西御在所霧島権現」と称し、本地堂は十一面観音。霧島山を中心とした修験僧による「霧島六所権現信仰」※の中心的役割を果たしていました。
190302_23.jpg御祭神「天饒石国饒石天津日高彦火瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)」で、相殿に「嫡后:木花開耶姫尊」「御子:彦火火出見尊」「嫡后:豊玉姫尊」「御孫:鵜萱草葺不合尊」「嫡后:玉依姫尊」「御曽孫:神武天皇」を祀ります。
天照大神は、孫のニニギノミコトに「高天原から降りてこの国を治めよ」と命令。ニニギノミコトは「三種の神器」※を譲り受け、7人のお供の神と1人の道案内(猿田彦命)※の神と共に高千穂の峰に降り立ちました。これが天孫降臨※の神話の由来。この「ニニギノミコト」を祀ったのが霧島神宮です。

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海抜500mのこの地からは、遥か錦江湾、桜島、開聞岳の眺望が実に雄大。高千穂峯頂上には、神代の旧物「天の逆鉾」があり、中岳、新燃岳、韓国岳一帯はつつじ「みやま霧島」で有名です。

「お田植祭」は特殊神事のひとつで、旧暦2月4日に行われます。本殿の前の四方に忌竹を立て、注連縄を引き回して御祭殿を作ります。境内を田に見立てて耕し、縁肥になる刈敷を入れ、種まきや田植えまでを模擬的に行います。(県の無形民族文化財指定)190302_25.jpg

※霧島六所権現信仰(きりしまろっかしょごんげん信仰):霧島山を囲むようにして、霧島六社権現(きりしまろくしゃごんげん)と総称される神社がある。霧島六社権現は一社に祀る神が六座あるところから、霧島六所権現(きりしまろくしょごんげん)とも称される値域信仰のこと。
※天孫降臨(てんそんこうりん):‎天孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと:神話の神。 地神五代の3代目。 日向三代の初代)が、高皇産霊尊(たかみむすび/別天津神・造化三神のうちの1柱)の意向と天照大御神(あまてらすおおみかみ)の神勅(しんちょく)を受けて葦原の中津国(あしはらのなかつくに)を治めるために、高天原(たかまがはら)から筑紫の日向の襲の高千穂峰へあまくだったこと。 瓊瓊杵尊は天照大御神から授かった三種の神器(さんしゅのじんき)※をたずさえ、天児屋命(あまのこやねのみこと)などの神々を連れて、高天原から地上へと向かう。 途中、猿田毘古神(さるたひこのかみ:猿田彦の神)※が道案内をした。 記紀(古事記と日本書紀)にある日本神話
※三種の神器(さんしゅのじんき‎、みくさのたから、みくさのかむたから):
三つの宝物。八咫鏡 (やたのかがみ) 天叢雲剣 (あまのむらくものつるぎ)または (草薙剣:くさなぎのつるぎ )八尺瓊勾玉 (やさかにのまがたま)のこと。特に剣と璽(じ:皇位の印章としての勾玉)を併せて剣璽(けんじ)と称する。三種の神器の別称
※猿田毘古神(さるたひこのかみ:猿田彦の神):
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が天降りしようとしたとき、天の八衢(やちまた。道がいくつもに分かれている所)に立って高天原から葦原の中津国(あしはらのなかつくに)までを照らす神がいた。その神の鼻の長さは七咫(ななあた)背(そびら)の長さは七尺(ななさか)目が八咫鏡(やたのかがみ)のように、また赤酸醤(あかかがち)のように照り輝いているという姿であった。そこで天照大御神と高木神は天鈿女命(あめのうずめ)に、その神の元へ行って誰であるか尋ねるよう命じた。その神が国津神(くにつかみ)の猿田毘古神で、瓊瓊杵尊らの先導をしようと迎えに来たと話した。瓊瓊杵尊らが無事に葦原の中津国に着くと、瓊瓊杵尊は天鈿女命にその名を明かにしたのだから、猿田毘古神を送り届けて仕えるようにと言った。そこで天鈿女命は「猿女君」と呼ばれるようになった伝わる。猿田毘古神は故郷である伊勢国の五十鈴川の川上へ帰ったとある。
※比売神(ひめがみ):
女性神(めがみ)のこと。ここでは天押雲根命の母親とされている。
天押雲根命(あめのおしくもねのみこと):
瓊々杵尊(ににぎのみこと)の御宇の神(天空が地上を覆うの意)であるとされる。天孫降臨のとき地上には未熟で荒い水(命をはぐくまない水のこと)しか存在せず、天押雲根命が高天原(たかはがはら)より天津水※(天忍石長井水:あめのおしはのながヰのみず)を持ち還り、この水を皇孫に奉ったとされる。伝承では天牟羅雲命の神名で登場している。別名を天押雲命、天村雲命(あめのむらくものみこと)天二上命(あめのふたかみのみこと)後小橋命(のちおばせのみこと)と伝わる。

霧島神宮
鹿児島県霧島市霧島田口2608-5
◇宮崎自動車道「高原IC」から国道223号
◇九州自動車道「溝辺鹿児島IC」から県道60号
◇霧島神宮Web
http://www.kirishimajingu.or.jp/ 

御田植祭Web:http://www.kirishimajingu.or.jp/contents/gosaigi_file/0313otauesai.html

◇◇◇◇編集後記◇◇◇◇
日本での春の祭礼は田植え祭や稲田祭です。
以下HPから抜粋:「無形文化財に指定されている御田植祭が斎行されます。翁(おきな)・媼(おうな)、あばれ牛、更には田の神さまが登場して五穀の豊穣を祈念する祭典です。祭典は午前10時より斎行され、御田植神事は11時から中庭にて行われます。どなたでも参列できます。」
二転三転しているものの、種苗法が改正されようとしています。種は誰のものでしょうか?法改正の趣旨に疑問が残知ます。今こそ神事として感謝「いただきます」とした食文化を伝承していきたいものです。
お出かけの際には、暖かくしてお風邪などお召しにならないようにお体ご自愛専一の程
筆者敬白

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