■3月20日「上野動物園開園記念日」です。■
今年で141周年を迎えた「上野動物園」は、明治15年(1882)3月20日に日本初の近代動物園として上野公園内に開園しました。また同じ日に東京国立博物館も開館しました。
上野動物園の正式名称は「東京都恩賜上野動物公園」です。恩賜(おんし)とは、天皇陛下や皇族などから贈られたの意。この土地はもともと宮内庁管理でしたが、戦前に東京市に贈られました。
上野公園は江戸時代、三代将軍・徳川家光の命により、天海僧正によって建立された「東叡山寛永寺」の境内跡でした。36万坪の静かな森で、大噴水のあたりは竹の台と呼ばれ、根本中堂を中心に多数の堂塔が点在していました。
また、東照宮をはじめ徳川将軍家の霊廟等と共に東叡山は江戸第一の霊場でした。幕末の慶應4年(1868)戊申戦争(ぼしんせんそう)の彰義隊(しょうぎたい)の戦いで上野の山の殆どが焼失。後に陸軍用地や病院建設予定地となりましたが、外国人医師のオランダ人が現地を見聞し、景観の良さから公園にするよう明治政府に進言。そして明治6年(1873)日本の公園第1号として一般公開に至りました。
動物園は、農務省の博物館(東京国立博物館)の付属施設として開設。明治19年に宮内省管轄。大正15年(1926)上野公園と共に、皇太子(昭和天皇)ご成婚記念として東京市に下賜されました。現在は東京都建設局が所管しています。
開園当時の面積は約1万坪で、クマ、サル、キツネ、タヌキ、水鳥、小鳥等の約40点でしたが、現在では敷地面積も14万㎡となり、ジャイアントパンダやスマトラトラ、ニシローランドゴリラ等の希少動物を始め、国内外の動物園の協力を得て、野生動物の保護と繁殖にも取り組み、420種類以上の動物を飼育しています。
日中国交回復を記念して中国からジャイアントパンダが日本に贈られたのは、昭和47年(1972)のこと。ランラン(蘭蘭)とカンカン(康康)の一般公開初日(11月5日)夜明け前から1キロ以上もの行列が出来ました。この日の総入園者数は5万5672人。2時間半も並んで、パンダを見ることができたのはわずか1分間でした。
平成29年(2017)12月19日からジャイアントパンダの子「シャンシャン」と母親「シンシン」を公開を始めました。平成30年(2018)3月20日は入場整理券が必要です。
元号が変わり令和2年(2020)には、残念ながらコロナウイルスの影響で3月全日休園になっています。上野動物園のある上野恩賜公園では、桜の開花時期に重なり、名物恒例の花見も自粛よ呼びかけで、閑散としていました。令和3年(2021)暮れにコロナウイルスによる閉館が解除されましたが、オミクロン株蔓延で令和4年(2022)1月11日から臨時休館になりました。
上野動物園は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため令和4年1月11日から臨時休園となりましたが、ジャイアントパンダたちは静かな園内で元気にすごしています。日中はシャオシャオ、レイレイともに運動場の木の上で過ごす時間が多いですが、木から降りてシンシンにじゃれついたり、運動場内を探索したり、2頭でじゃれあったりしています。それぞれお気に入りの場所を見つけたのか、シャオシャオは運動場にあるシラカシに、レイレイはマツに登って休息しています。
上野動物園
◇東京都台東区上野公園9-83
◇JR、東京メトロ、京成電鉄「上野駅」徒歩5分
上野動物園ズーネット:https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/
※3月の休園日は6日(月)、13日(月)、20日(月)
※3月21日の入園料は無料です。
【上野動物園の無料開園日】
・開園記念日(3月20日)
・みどりの日(5月4日)
・都民の日(10月1日)
※こどもの日(5月5日)は、中学生は無料です。
※老人週間(9月15日~9月21日)期間中の開園日は、60歳以上の方と、その付添者(1名)は無料です。
※小学生以下と、都内在住・在学の中学生の方は、上記以外の日でも無料で入園できます。