■6月18日「海外移住の日」です。■
明治41年(1908)6月18日、ブラジル第1回移民として、日本からの初めての海外移住者158家族の781人を乗せて、神戸のメリケン波止場を出発した笠戸丸。50日もの日数をかけてブラジルのサントス港に到着したのがこの日です。
これを記念して、総理府(現在の内閣府)が昭和41年(1966)に制定。国際協力事業団移住事業部が実施。国民一般、特に青少年に海外に広く眼を向けさせ、海外移住に対する理解を深めることなどが目的となっています。
この日を含む10日間は「メリケン波止場」で、国際協力事業団により催しが行われます。
メリケン波止場には「神戸港移民船乗船記念碑」が建てられています。神戸で人気の高いサンバは「ブラジル音楽」神戸市とブラジルの縁の深さがわかります。
第一回ブラジル移民船「笠戸丸」移民の中で唯一の生存者だった中川トミさんが11日早朝、老衰のためロンドリーナ市で亡くなりまた。享年百歳。10月6日に百歳の誕生日を迎えたばかりでした。通夜は同日夜、同市内の西本願寺で営まれました。
中川さんは明治39年(1906)10月6日、熊本県熊本市で出生。二人の姉とともにサントスに着きました。当時1歳8か月、平成9年(1997)に天皇皇后両陛下がブラジルを訪問なさった際に、歓迎式典に招かれました。
男女七人の子どもを育てたトミさん。三十三人の孫、ひ孫に加え、玄孫も二人の大家族。パラナ州名誉州民、プロミッソン市議会から名誉市民証を受けています。日本政府から勲六等瑞宝章を受章。
◇◇◇◇編集後記◇◇◇◇
ブラジル移民は既に4世の時代になっています。一時期は移民の送金が地方の家族を支えた時代もあったと聞きます。
好むと好まざるに関わらず、生活苦から異国に移民した日本人を忘れずに思い出す日にしてもらいたいものです。
季節の変わり目です。お体ご自愛専一の程
筆者敬白