■6月5日「世界環境デー」です。■

6月5日の「世界環境デー(環境の日、World Environment Day)」は、環境保全に対する関心を高め啓発活動を図る日として制定された、国際連合(国連、UN)による国際的な記念日です。昭和47年(1972)6月5日からスウェーデンのストックホルムで開催された、環境問題についての世界で初めての大規模な政府間会合「国際連合人間環境会議」を記念しています。同年12月15日、日本とセネガルの共同提案によって国連総会で制定されました。

現在、日本では、平成5年(1993)に施行された「環境基本法(かんきょうきほんほう)」が、国の環境政策を定める際の土台となっています。環境基本法のもと、「事業者及び国民の間に広く環境の保全についての関心と理解を深めるとともに、積極的に環境の保全に関する活動を行う意欲を高める」ことを目的として、6月5日を「環境の日」と定め、6月の1ヶ月間を「環境月間」としています。
歴史を遡ると、環境問題は一般に「公害」や「乱開発」といった局地的な社会問題として始まりました。日本では、明治初期に渡良瀬川(わたらせがわ)周辺で起きた「足尾鉱毒事件(あしおこうどくじけん)」が、国内初の公害事件といわれています。

その後、「工業化」が進み、それに伴って「大量消費・大量廃棄」の生活様式を基盤とする大都市圏が形成され、産業や人口が集中しました。世界各地で第二次世界大戦後、同様の都市化・工業化現象が起きましたが、とくに1950年代半ばから70年代初めの「高度経済成長期」における日本の変化は、急速かつ著しいものでした。
朝鮮特需による「神武景気(じんむけいき)」に始まり、年平均経済成長率が11%を超えた「いざなぎ景気」に至るまで続いた好景気の波が、日本を名目GDP第2位の「経済大国」に押し上げましたが、一方で、大気汚染や水質汚染などの公害問題が深刻化していきました。「水俣病(みなまたびょう)」「新潟水俣病」「イタイイタイ病」「四日市ぜんそく」のいわゆる「四大公害病」が発生したのもこの頃で、次々に起きる公害問題の解決を迫る世論も高まりました。

昭和42年(1967)に「公害対策基本法(こうがいたいさくきほんほう)」が、昭和47年(1972)に「自然環境保全法(しぜんかんきょうほぜんほう)」が制定され、昭和46年(1971)現在の「環境省」の前身である「環境庁」が設置されました。
現行の「環境基本法」は、平成4年(1992)にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された環境と開発に関する国連会議「地球サミット」を受け、地球環境の保全と国民の健康と文化的な生活の確保を目的として施行された法律です。公害対策基本法と自然環境保全法では複雑化、地球規模化する環境問題に対応できなくなったため、基本的な理念と対策の方向性を明示する法律が必要になったのです。
「環境の日」を中心に「環境月間」には、環境省の主唱により全国各地で、環境保全の重要さや取り組みへのヒントなどを学べるさまざまな行事が行なわれます。
◆「環境の日&環境月間」(環境省):https://www.env.go.jp/guide/envmonth/
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
環境問題は今や地球規模で対策を立てなければならない時代になりました。環境問題は、豊かさを追求する人間の活動の負の側面であり、けっして他人事ではありません。「世界環境デー」を機に、日本の美しい自然を次の世代に残すため、ひとりひとりに何ができるのか考えましょう。
筆者敬白







