2025.06.11
6月
記念日・~の日・~週間

令和7年(2025)6月18日「海外移住の日」です。

■6月18日「海外移住の日」です。■

明治41年(1908)4月28日、ブラジル第1回移民として、日本からの初めての海外移住者158家族781人を乗せて、神戸の「メリケン波止場」を出発した「笠戸丸(かさとまる)」。50日もの日数をかけてブラジルのサントス港に到着したのが、6月18日のことでした。

これを記念して、総理府(現在の内閣府)が昭和41年(1966)、6月18日を「海外移住の日」に制定しました。「国際協力事業団」の移住事業部が実施。国民一般、特に青少年に海外に広く眼を向けさせ、海外移住に対する理解を深めることなどが目的となっています。この日を含む10日間は「メリケン波止場」で催しが行なわれます。

メリケン波止場に建てられた「神戸港移民船乗船記念碑」は、今も水平線の彼方を見つめています。神戸で人気の高いサンバは「ブラジル音楽」。神戸市とブラジルの縁の深さがわかります。

第1回ブラジル移民船「笠戸丸」移民のなかで唯一の生存者だった中川トミさんが、平成18年(2006)、老衰のためロンドリーナ市で亡くなりました。享年百歳。

中川さんは明治39年(1906)10月6日、熊本県熊本市で出生。ふたりの姉とともにブラジルの港湾都市サントスに到着しました。当時1歳8ヶ月。平成9年(1997)に天皇皇后両陛下がブラジルをご訪問した際は、歓迎式典に招かれました。

男女7人の子どもを育てたトミさん。33人の孫、ひ孫に加え、玄孫も2人の大家族でした。パラナ州名誉州民、プロミッソン市議会から名誉市民証を受けています。日本政府からは勲六等瑞宝章を受章しました。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

ブラジル移民は既に4世の時代になっています。一時期は移民の送金が地方の家族を支えた時代もあったと聞きます。今日という日を、好むと好まざるにかかわらず生活苦から異国に移民した日本人を忘れずに思い出す日にしてほしいと願います。
季節の変わり目です。お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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