2025.06.07
6月

令和7年(2025)6月14~16日 新潟県柏崎市「柏崎えんま市」です。

■6月14~16日 新潟県柏崎市「柏崎えんま市」です。■

新潟県柏崎市で、毎年6月に開かれる「柏崎えんま市」は、全国から集合した屋台500~600軒が立ち並ぶ大露天市です。200年を超す歴史を持つ「柏崎えんま市」は、村上市の「村上大祭(むらかみたいさい)」、新潟市の「蒲原まつり(かんばらまつり)」とともに、「新潟三大高市(たかまち)」〔※〕のひとつに数えられます。

江戸時代中期、明和年間(1764~1772)、下町で開かれていた「馬市」が、柏崎市東本町にある「金砂山円光寺 閻魔堂(きんさざんえんこうじ えんまどう)」〔※〕の境内で開かれるようになったことが「えんま市」の始まりだといわれています。時を経て、文政(1818~1829)のころ、現在にような露店が立ち並ぶ縁日の形態になったと伝えられています。

柏崎地域は、古来、北国往還の要所と知られ、江戸時代には「北国街道(ほっこくかいどう)」の宿場町でもあり、「北前船(きたまえぶね)」の寄港地でもありました。

「えんま市」が、これだけの規模になったのは、
・柏崎が交通の要所だった
・全国をまわる露天商人たちが集まりやすい日程だった
・ちょうど衣替えの時期で、露天商人がここで夏衣(なつごろも)に替えたため、自然に呉服市が立ち、田植えを終えた農民たちも集まってきた
・当時の陣屋(じんや)〔※〕役人が外から来る博徒たちの丁半勝負を黙認した
といった様々な要因があったと考えられています。

※たかまち(高町、高街、高市):神社仏閣の祭礼や縁日などのときに立つ市(いち)のこと。

※金砂山円光寺 閻魔堂(きんさざんえんこうじ えんまどう):閻魔大王を本尊として祀る曹洞宗の寺で、市民には「えんま市のお堂」として親しまれている。お堂のなかにはリアルな描写の「地獄絵図」も展示されている。

※陣屋(じんや):幕府の地方行政の拠点。柏崎市大久保には、陸奥国白河藩初代藩主「松平定賢(まつだいらさだよし)」は、領内221箇村の総支配所として、東西100間、南北50間、総坪数5000坪の「柏崎陣屋」を大久保の高台に移した。「陣屋跡」は柏崎市に指定文化財に選定されている。

◆えんま市

閻魔堂のある本町通りを中心に、全国各地から露天商が大集合し、500~600軒もの露店が数キロメートルにわたってぎっしり立ち並びます。歩行者天国になったメイン通りでは、さまざまなイベントも催され、毎年20万人を超える人出でにぎわいます。

■金砂山円光寺閻魔堂■
◇新潟県柏崎市東本町2-7-40
◇JR信越本線・越後線「柏崎駅」から徒歩で約10分、
◇北陸自動車道「柏崎IC」から車で約10分
◇閻魔堂(新潟県観光協会):https://niigata-kankou.or.jp/spot/6028
◇閻魔堂(柏崎観光協会):https://www.uwatt.com/detail/564/index.html

◆「えんま市」(柏崎市):https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/event_information/35869.html

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

柏崎では、「えんま市」が終わると、ほどなく夏を迎えます。海風が心地よいこの時期に、ぜひお出かけください。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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