2025.06.01
6月
記念日・~の日・~週間

令和7年(2025)6月8~14日「危険物安全週間」です。

■6月8~14日「危険物安全週間」です。■

「危険物安全週間(きけんぶつあんぜんしゅうかん)」は、平成2年(1990)1月19日、消防庁により制定されました。毎年6月第2週目の日曜~土曜までの1週間です。

期間中、各種催しが実施されます。夏を迎え気温が上がり、危険物の自然発火による火災が増える6月初旬に、事故の危険性を広く啓蒙し安全対策を啓発します。

今日の日本では、石油類をはじめとする危険物が幅広く利用され、国民生活に深く浸透しています。「危険物安全週間」は、家庭や事業所における危険物の自主保安体制の確立を広く呼びかけるとともに、危険物に対する意識の高揚と啓発を図る週間とされています。

総務省消防庁、地方自治体、「危険物安全協会」など関連団体の協力を得て、講演会や研修会の開催、標語の募集、ポスターやパンフレットの配布、各種消防訓練の実施など、趣旨にふさわしい内容の行事が実施されます。

 

危険物火災の恐ろしさを世に知らしめたのは、昭和39(1964)年7月14日に発生した「品川勝島倉庫爆発火災(しながわかつしまそうこばくはつかさい)」です。東京都品川区勝島の危険物保管倉庫に貯蔵されていた「硝化綿(ニトロセルロース)」から自然発火、無許可で貯蔵されていたアルコール類などに燃え移り、爆発を引き起こしました。

複数の消防署・出張所の望楼(ぼうろう)勤務員から「火災発見」の第一報を受けた東京消防庁は、「火災同時第二出場」を指令、その後すぐに「火災第三出場」も指令しました。現場に到着した消防隊の「応援要請」の連絡を受け、最高ランクの出場態勢である「火災第四出場」を初めて指令。

これによりポンプ車102台をはじめ、当時所有していた化学消防車22台全て、さらに海側から消防艇7隻など計173台の車両、消防職員1195名、消防団員381名を投入するなど、東京消防庁始まって以来の大規模な消防体勢で消火活動にあたりました。

火災発生から1時間後、倉庫周辺に無許可で貯蔵していた「メチルエチルケトン・パーオキサイド」に引火して大爆発が起きました。夜空に100mを超える巨大な火柱が噴き上がり、原爆を思わせるような不気味なキノコ雲が出来たと記録されています。

この爆発により、隣接する倉庫が崩壊し、下敷きになった消防署員ら計19名が殉職。道路を挟んだ指揮本部も吹き飛び、指揮を執っていた蒲田消防署長のほか、指揮隊など158名の消防隊員が重軽傷を負いました。倉庫は20棟のうち10棟、7,500平方メートルが全焼し、約3時間半後に鎮火しました。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

江戸の時代には火廻用心、今は火の用心、日ごろからくれぐれもご注意を怠りないように心掛けましょう。
筆者敬白

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