2025.05.29
6月

令和7年(2025)6月6~8日 広島、圓隆寺(えんりゅうじ)「とうかさん大祭」です。

■6月6~8日 広島、圓隆寺(えんりゅうじ)「とうかさん大祭」です。■

「とうかさん」とは、日蓮宗の福昌山慈善院「圓隆寺(えんりゅうじ)」のことです。境内に祀られる「稲荷大明神(とうかだいみょうじん)」において、「稲荷(いなり)」を「とうか」と音読みしたのが「とうかさん」という呼び名の由来といわれています。

元和5年(1619)安芸の国主として広島城に入封した浅野長晟(あさのながあきら)が、國前寺十七世慈善院日音上人を招聘して創建しました。広島藩内における法華経の道場としての役割はさることながら、領地南側の防衛の一拠点としての側面もありました。

昭和20(1945)8月6日の広島市への原爆投下によって全壊焼失しましたが、翌21年(1946)再興されました。この年も「とうかさん大祭」の神事は行なわれ、祭りの歴史は途切れることなく続いています。

圓隆寺は、『忠臣蔵』で知られる「赤穂浪士(あこうろうし)」ゆかりの寺でもあり、境内には赤穂義士「原元辰(はらもととき)」の菩提を弔う供養墓があります。

◆とうかさん大祭(とうかさんたいさい)

「とうかさん大祭」は、圓隆寺の総鎮守である「稲荷大明神」の縁日のお祭りです。約400年前、圓隆寺建立の翌年、元和6年(1620)5月に始まったと伝わります。祭りの期間中のみ稲荷大明神の御神体が御開帳されることから、「荼枳尼天(だきにてん)」を元とした大明神の神力をいただく特別な日として信仰を集めます。そのほか、御札・お守りの焚き上げ法要、広島太鼓の奉納などが行なわれます。

とうかさん大祭は、胡子神社(えびすじんじゃ)の「えびす講(えべっさん)」、住吉神社の「住吉神社祭り(すみよしさん)」と並んで、広島の三大祭りに数えられ、毎年45万人もの人出で賑わいます。「ゆかたの着始め祭り」としても有名で、祭りの日には艶やかな浴衣姿の女性たちが広島の街をそぞろ歩きます。

「とうかさん」圓隆寺
◇広島県広島市中区三川町8-12
◇JR「広島駅」より市電「八丁堀駅」徒歩5分
◇公式サイト:https://toukasan.jp

◆「とうかさん大祭」(圓隆寺):https://toukasan.jp/toukasan-grand-festival/
◆「とうかさん大祭」(広島県観光連盟・広島市):https://dive-hiroshima.com/explore/3835/
◆「ゆかたできん祭(ゆかたできんさい)」(広島市中央部商店街振興組合連合会):https://www.chushinren.jp/event/yukata.html

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

「とうかさん」は東日本大震災でも、縮小せず例年通り開催しました。また、大東亜戦争中も休まず開催されたと記録にあります。
今は退官された町田宗鳳先生は「広島を浄化するんだ」と、平成19年(2007)東京から広島大学に赴任されました。しばらくして「広島は既に浄化されている。恨みも因縁も無い。本当に澄んでいる」と体験談を話していました。過去を恨んで報復するより、許すことの崇高な精神性を話されていました。
とうかさんのご利益もあるのでしょうか。

とうかさんにお出かけの際には、団扇を手に浴衣でお出かけください。
筆者敬白

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