2025.05.28
6月

令和7年(2025)6月5日 名古屋・熱田神宮例祭「熱田まつり」です。

■6月5日 名古屋・熱田神宮例祭「熱田まつり」です■

愛知県名古屋市の南部に鎮座する「熱田神宮(あつたじんぐう」の創建は景行天皇43年(113)、古来より崇敬と信仰を集め、「熱田さん」と呼ばれ親しまれています。

「三種の神器(さんしゅのじんぎ)」のひとつ「草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)」(「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」)を御神体とし、御祭神に「熱田大神(あつたのおおかみ)」を祀ります。熱田大神は、草薙神剣を御神体とする「天照大神(あまてらすおおかみ)」のことです。相殿に、「天照大神(あまてらすおおかみ)」「素盞鳴尊(すさのおのみこと)」「日本武尊(やまとたけるのみこと)」「宮簀媛命(みやすひめのみこと)」「建稲種命(たけいなだねのみこと)」を祀ります。

熱田神宮の創始は、「草薙神剣」の御鎮座に始まります。第12代景行天皇の御代、「日本武尊」は神剣を名古屋市緑区大高町「火上山(ひかみやま、氷上山)」に留め置かれたまま、三重県亀山市能褒野(のぼの)で亡くなりました。尊のお妃である「宮簀媛命」は、神剣を熱田の地に祀ったと伝わります。中世以降は、「伊勢神宮(いせじんぐう)」に次ぐ由緒尊き大社として、また、「国家鎮護の神宮」として全国的に特別な崇拝を受けています。

約6万坪(約19万平方メートル)の境内には、樹齢1000年を超えるというクスをはじめ、ケヤキ・カシ・シイ・ムク・イチョウが生い茂り、緑豊かな神苑をかたちづくっています。

境内には本宮をはじめ別宮1社、摂社8社、末社19社が祀られ、境外の摂社4社・末社12社を合わせると45社になります。本宮の中心である「本殿」は、明治26年(1893)に造営されたもので、千木・勝男木(ちぎ・かつおぎ)を冠する「神明造(しんめいづくり)」の様式になっています。それ以前は、「尾張造(おわりづくり)」と呼ばれる尾張地方独特の建築様式でした。

 

◆例祭「熱田まつり」

熱田神宮の恒例祭典、特殊神事のうち、最も重要な祭典が「例祭」です。祭典では宮司が祝詞を奏上し、天皇陛下の勅使により御幣物(ごへいもつ)の奉納、御祭文(ごさいもん)の奏上があり、皇室の弥栄・国の平安が祈念されます。また、「熱田まつり」「尚武祭(しょうぶさい)」とも呼ばれ、「献灯まきわら」や花火・武道・献茶・献花など、さまざまな行事が催され、約25万人もの人びとが参拝に訪れます。

夕方、地元の人びとが約380個の提灯を半球形に装飾した「献灯まきわら」が奉飾点灯され、無病息災を祈ります。神宮公園から約1000発もの花火が打ち上げられ、名古屋市民に夏の訪れを告げます。

■熱田神宮■
◇愛知県名古屋市熱田区神宮1-1-1
◇名鉄・名古屋本線「神宮前駅」徒歩3分
◇地下鉄・名城線「神宮西駅」徒歩7分
◇公式サイト:https://www.atsutajingu.or.jp/jingu/

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

暦の上ではもう少しで梅雨です。中部地方では過ごし易い日々が続いています。「熱田まつり」は、名古屋をはじめとする中部地区の、夏の訪れを告げる祭りとして親しまれています。
筆者敬白

この記事をシェアする
   

関連記事

人気のタグ

  • その他人気タグ: