■6月19日「桜桃忌(おうとうき)」です。■
「桜桃忌(おうとうき)」とは、太宰治(だざいおさむ)の命日とされています。「桜桃」は、死の直前に刊行した作品集のタイトル『櫻桃』と、入水した季節からといわれています。
遺書を残して姿を消した太宰が発見されたのは、奇しくも彼の39才の誕生日にあたる昭和23(1948)年6月19日の朝。山崎富栄(やまざきとみえ)と共に玉川上水で入水したと見られる場所(玉川上水)から2キロの下流で遺体で発見され、この日が命日となりました。
主な作品に、『走れメロス』『津軽』『お伽草紙』『斜陽』『人間失格』など。その作風から坂口安吾(さかぐちあんご)、織田作之助(おださくのすけ)、石川淳(いしかわじゅん)らとともに「新戯作派」「無頼派」と呼ばれました。
生前の太宰治本人の希望から、三鷹の禅林寺(ぜんりんじ)に、尊敬していた森鴎外(もりおうがい)の墓と向かい合わせに建てられています。この日、禅林寺では「偲ぶ会」が行なわれます。
禅林寺
◇東京都三鷹市下連雀4-18-20
◇公式サイト:http://www.zenrinji.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
この日が命日だとお考えの方も多いでしょう。「桜桃忌」は正確には遺体が発見された日であり、太宰の誕生日なのでした。実際に亡くなったのは13日か、遅くても14日未明であろうとされています。
これを機会に太宰治の著書に触れてみましょう。
筆者敬白