2023.06.14
6月

令和5年(2023)6月17日 奈良、率川神社「三枝祭(さいくさのまつり・ゆりまつり)」です。

■6月17日 奈良、率川神社「三枝祭(さいくさのまつり・ゆりまつり)」です。■

率川神社(いさがわじんじゃ)」は飛鳥時代、推古天皇元年(593)大三輪君白堤による勅命によってお祀りした奈良市最古の神社です。

御祭神の「媛蹈韛五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめのみこと)」は、初代神武天皇の皇后です。とても聡明で内助の功を立てたと伝わります。全国の神社の中で皇后様を主祭神とした神社は数えるほどしかありません。

三棟の本殿左側には父神の狭井大神、右側には母神の玉櫛姫命、中央にお祀りする子(媛蹈韛五十鈴姫命)に両親がよりそうような姿で鎮座しています。「父神-姫神-母神」と、子どもを見守るように並んでいることから「子守明神」と呼ばれ、安産、育児、息災延命の神として崇敬されます。町名も本子守町となっています。

古事記によれば、九州から大和に来た「神武天皇」は大和の娘「伊須気余理比売命(いすけよりひめのみこと)」に出会います。この娘の住居の近くには、笹百合の花が咲き乱れ、この百合のように美しい娘は神武天皇と結ばれ、皇后に迎えられました。

率川神社では、百合伝説に基づいて万葉の時代から「三枝祭(さいくさのまつり)」が続いています。別名「ゆりまつり」とも呼ばれ、疫病を鎮めることを祈る由緒あるお祭りです。現代でも、6月17日に「笹百合の花」が奉納されます。笹百合は栽培が困難で、芽が出てから花が咲くまで5年もかかるそうです。

率川神社
◇奈良県奈良市子守町18番地
◇近鉄、JR「奈良駅」から徒歩7分
◇公式サイト:https://isagawa-jinja.jp

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

古事記による伝説がそのまま祭礼の謂れになっている歴史のある「ゆりまつり」は、日本の家族の原点になっているような祭礼です。太古の昔も現代も、両親の子どもに対する愛情は変わりません。
梅雨の最中ですが、一部の地域で豪雨になる傾向です。
体調を崩しやすい時期です。読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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