2022.07.17
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雑節・歴注・撰日

令和4年(2022)7月20日~8月6日 土用(どよう) 三合では「木墓気」です。

■7月20日~「土用の入り」です。■

200118_20.jpg7月20日01時41分「土用」です。
土用は雑節の一つで、太陽が黄経27度、117度、207度、297度にある時と定義され、四季の変わり目に配されています。
 
今月は坤方位(コン:北西)「未月」土用の月です。夏の季節から秋の季節に入れ替わる期間を「夏の土用」といいます。

三合の理・春の例では「亥月:11月より生じて」、「卯月:翌3月で勢い旺となり」、「未月:7月で墓を迎えて暮れて行く様」とあります。
 
◇(春:東)前年「亥:11月」に生じた事柄は「卯:翌3月」に壮(旺)かんになり、「未:7月」に墓を迎え「春の土用」になり結果が出ます。(木局三合)

「時を得る者は昌え、時を失う者は亡ぶ」(時の運をうまく味方につけて追い風に乗る者は栄え、逆に追い風を見逃して向かい風に帆を揚げるようでは、苦難ばかりで、滅んでしまう。)タイミングがいいことを、時の氏神が味方をした。などと言い時を味方につけるとき、実力以上の成功に恵まれるということです。 

110716_20.jpg万物は「木火土金水:もくかどごんすい」の「五気の消長」によって生成する。と陰陽五行思想で説いています。土用の期間は「土の気」が盛んになり「物を変化させる作用が最も働く期間」ということになります。土を動かすことは勿論ですが、造作、修繕、柱立、礎を置くこと、井戸掘りなど、良くないとされます。部屋の模様変えや押入れの整理も見送りましょう。
 
【土用心得】
土用の期間に入ると、抱えている問題は解決しないといわれています。土用に入る前に方向性を決め、解決しておく事が得策です。とはいっても、もの事が解決せず土用の期間に入ってしまったら、焦らずに成り行きを見守るゆとりを持ちましょう。

【土用の丑の日】
土用といえば「丑の日」、鰻の蒲焼を思い浮かべますが、この蒲焼が普及したのは江戸時代のこと。江戸時代後期に、あの平賀源内が鰻屋に頼まれて「土用の丑の日に鰻を食べると暑さ負けしない」と宣伝。大いに流行しました。万葉集にも鰻が登場しますが、この頃には単に焼いていたようです。

◆今回の「土用の丑の日」は7月23日(土)です。「二の丑」は8月4日(木)です。

■「鰻」(うなぎ)の語源は、「胸黄:むなぎ」から由来。鰻の調理方法は、東京では切腹をイメージするというので腹を切るのを嫌い、背剥きにします。大阪では腹剥きです。また、焼き方も異なっています。

大阪では鰻のことを「う」といいます。そして鰻丼のことを「まむし」といいます。これは、ご飯とご飯の間に鰻を挟んでマブシて食すからで、蛇のマムシに似ているからという理由ではありません。いつしか「マブシ」が「マムシ」に変化したものです。

【土用の間日】
120709_60.jpg夏の土用の「間日」は、巳・午・酉の日で、7月21日・22日・25日、8月2日・3日・6日にあたります。文殊菩薩のはからいで、土公神一族すべてが清涼山に集められ、土用の期間中でもこの日ばかりは土を動かしても祟りがありません。

【土用の明け】
夏の土用が明けるのは8月7日「立秋」です。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
今回は夏の土用です。土用の期間は、なんとなく上手くいかない期間とされていましたが、今までの結論が出る期間とも受け取れます。「運」の良し悪しは、生活していれば誰にでも当てはまりますが、「運気」は自然界の影響を受けているので、大自然の法則を知って、自然の恩恵を最大限活用しましょう。暦を詠むことは一部には大自然の叡智を身につけることなのです。

7月後半夏本番です。クーラーをかけ過ぎて、夏風邪をお召しにならないよう、健康管理には十分注意しましょう。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

◆◆ 土用の作用と三合の理 ◆◆==============◆ 
120328_79.jpg季節の入れ替わりにに配置されるのが「土用」です。
土用は年に4回あります。春の土用・夏の土用・秋の土用・冬の土用の4回で、木気・火気・金気・水気の「墓気」に当たるところが「土用」です。この期間は各季節の替えによって18日と6時間が「土用の期間」です。
期間中は中央に位置する「五黄土気」と連なることで万物を腐らせる作用があります。

土用はあらゆるものを荒廃させ、腐らせ、死滅させる作用を持つとと同時に、新しいものを育む作用を持ちます。命あるものは、腐敗、死滅して土に帰り、一方、新しい命は土の中より生じています。
すべてに始めがあって「壮ん:さかん」となり、そして終わります。これが「生・旺・墓」の三合の理ですが、土用の期間中の月は「墓」にあたりますので、今月は物事が終結し、完了したり結果が出る月といえます。

◆「三合の理」を「土用」に当てはめると
   春の土用 木墓気、11月亥に生、翌3月卯に旺、7月未に墓
   夏の土用 火墓気、2月寅に生、6月午に旺、10月戌に墓
   秋の土用 金墓気、5月巳に生、9月酉に旺、翌1月丑に墓
   冬の土用 水墓気、8月申に生、12月子に旺、翌4月辰に墓

となります。これを「生・旺・墓の三合の理」に当てはめると・・・・

◇(春:東)前年「亥:11月」に生じた事柄は「卯:翌3月」に壮(旺)かんになり、「未:7月」に墓を迎え「春の土用」になり結果が出ます。(木局三合)
◇(夏:南)「寅:2月」に生じた事柄は、「午:6月」に壮(旺)んとなり「戌:10月」に墓を迎え「夏の土用」となり結果が出ます。(火局三合)
◇(秋:西)「巳:5月」に生じた事柄は「酉:9月」に壮(旺)んとなり「寅:翌1月」墓を迎え「秋の土用」となり結果が出ます。(金局三合)
◇(冬:北)「申:8月」に生じた事柄は「子:12月」に壮(旺)んとなり「辰:翌4月」墓を迎え「冬の土用」となり結果が出ます。(水局三合)

今月中に終結しない事柄でも、土用明けの来月には一定の結果を迎えて、終了します。そして新しい息吹になって現れます。

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