2025.07.04
7月

令和7年(2025)7月11~12日 大阪三大夏祭り「生國魂祭(いくたままつり)」です。

■7月11~12日 大阪三大夏祭り「生國魂祭(いくたままつり)」です。■

「生國魂神社(いくくにたまじんじゃ)」は、別称「難波大社(なにわのおおやしろ)」、大阪市天王寺区生玉町に鎮座します。かつては現在の大阪城の地にありました。地元では「いくたまさん(いくだまさん)」と呼ばれ親しまれています。

「神武天皇」が即位する前、日本統一の際に、日本国土の御神霊、すなわち日本列島そのものを神格化した「八十島神(やそしまのかみ)」である「生島大神(いくしまのおおかみ)」「足島大神(たるしまのおおかみ)」を鎮祭したのが創建と伝わります。当初より、「八十島(大八州:日本の国土)」の御神霊として、「國魂(くにたま)信仰」の本宗と仰がれています。「國魂」とは、神道の観念ので、国(令制国)または、国土そのものを神格化したもの。

天正13年(1585)「豊臣秀吉(とよとみひでよし)」「大坂城」築城により、現在の地に遷座。明治以後も再度の火災、戦災にあいながらも社殿を復興し、「生国魂造(いくたまづくり)」と呼ばれる他に類を見ない建築様式を継承し、桃山時代の威風を現在に伝えます。

◆生國魂祭(いくたままつり)

「生國魂祭(いくたままつり)」は、平安時代に始まったとされ、「大阪三大夏祭」のひとつとして知られます。神輿、獅子舞、枕太鼓などが、生国魂神社から大阪城、お旅所に巡行し、大阪の繁栄を祈願します。

戦前は、旧鎮座地の大坂城まで神輿渡御が行なわれ、その行列の様子は「陸渡御(りくとぎょ)」と称されて、大阪天満宮の「船渡御(ふなとぎょ)」に対比される盛大なものでした。昭和20年(1945)の「大阪大空襲」で、氏地が焼け野原になり、祭具や史料も失われ、長い歴史を誇った祭りも中断してしまいました。地域の人びとがいちから再興し、平成2年(1990)略式の神輿を作製して、車両による渡御を実施。平成26年(2014)市民の寄付により「御鳳輦(ごほうれん)」が作られ、渡御列の行事が完全に復活しました。

生國魂神社
◇大阪市天王寺区生玉町13-9
◇近鉄「上本町」徒歩3分
◇公式サイト:https://ikutamajinja.jp

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

戦争によって一時は途絶えてしまっていた祭りを市民の力で復活させた生國魂祭。大阪の人びとの心意気と力強さを感じます。
筆者敬白

この記事をシェアする
   

関連記事

人気のタグ

  • その他人気タグ: