2024.07.13
7月

令和6年(2024)7月20~27日「山口祇園祭(やまぐちぎおんまつり)」です。

■7月20~27日「山口祇園祭(やまぐちぎおんまつり)」です。■

「山口祇園祭(やまぐちぎおんまつり)」は、山口市で京を模した街づくりに取り組んだ大内氏24代当主「大内弘世(おおうちひろよ)」が、京都から応安2年(1369)に勧請建立した「祇園社(現:八坂神社)」のお祭りです。長録3年(1459)京の祇園祭を手本として行なわれたのが山口祇園祭の始まりとされています。

現在の本殿は、永正17年(1520)に大内氏の第15代当主大内義興が再建したもの。社殿は山口大神宮境内に築かれたものでしたが、明治元年(1868)この地に移築されました。

「山口祇園祭」は地域の人びとによって約600年にもわたり大切に受け継がれてきた伝統のお祭りで、山口三大祭り〔※〕のひとつに数えられます。

※山口三大祭:
山口祇園祭(7月20~27日、八坂神社周辺)
山口七夕ちょうちんまつり(8月6~7日、中心商店街・パークロード周辺)
山口天神祭(11月17~25日、古熊神社・中心商店街)

山口祇園祭の初日20日、「御神幸」が行なわれます。鷺に見立てた頭と羽をつけて舞う「鷺の舞(さぎのまい)」が奉納されます。夕方にはお囃子を先頭に、「裸坊」と呼ばれる男衆が3体の神輿をかつぎ八坂神社から御旅所まで練り歩きます。

「鷺舞(さぎまい)」主に八坂信仰の神事で奉納される伝統舞踊ですが徐々に廃れて数が減り、現在、全国いくつかの八坂神社などで見られる鷺舞はいちど廃絶して復興されたものが少なくありません。そのなかで「山口祇園祭の鷺の舞」は、これまで中絶することなく続けられてきたといわれ、シンプルで短時間の舞に派手さはないものの、そのぶんかえって古風な様式が受け継がれているのではないかと考えられています。有名な「津和野、弥栄神社の鷺舞」は、もとは山口祇園祭の鷺の舞が伝わったものです。

中日の24日、総勢1500人にも及ぶ「市民総踊り」がにぎやかに披露されます。最終日の27日には御還幸が行なわれ、御旅所から八坂神社へと神様をお返しします。

◆「山口祇園祭」(山口市):https://www.city.yamaguchi.lg.jp/soshiki/21/18478.html
◆「山口祇園祭」(山口県観光サイト):https://yamaguchi-tourism.jp/event/detail_12271.html

◆八坂神社
◇山口県山口市上竪小路100番地
◇JR山口線「山口駅」徒歩20分
◇中国自動車道「小郡IC」車20分

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

「祇園社」は現在の「八坂神社」の旧称です。もともと「祇園社」「祇園感神院」「祇園天神社」などと称されましたが、明治の神仏分離令により「八坂神社」と改められました。地元では「祇園さん」「祇園さま」などと呼ばれ親しまれています。山口市の山口祇園祭に限らず、全国の祇園祭はどこも勇壮な山車が見ものです。祇園信仰は全国に浸透していますが、なかでも山口祇園祭は古の原型をとどめています。
局地的な大雨で土砂災害の被害が報道されています。
夏祭りにお出かけの際は、天気予報を確認し、熱中症対策を万全になさってください。
筆者敬白

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