■7月19~21日「小倉祇園太鼓(こくらぎおんだいこ)」です。■
「小倉祇園太鼓(こくらぎおんだいこ)」は、毎年7月、福岡県北九州市小倉北区で行なわれる祭です。「祇園社の祭り」のひとつで、福岡県内では「博多祇園山笠」「戸畑祇園大山笠」とともに「福岡県の三大祇園祭」と称されています。
豊前小倉藩初代藩主・細川忠興(ほそかわただおき)が「小倉城」築城に伴い、城下の無病息災と城下町の繁栄を願って、元和3年(1617)、京都の祇園祭をならって始めたのが発祥です。当初は博多と同様の山笠の祭りでしたが、明治時代に現在の太鼓を打ち鳴らす祭りへと変化しました。
山車の前後にひとつずつ太鼓をのせ、4人の打ち手が「ジャンガラ」と呼ぶ鉦(かね)にあわせて両面から打ち、合いの手は「ヤッサ、ヤレヤレ」と声をかけます。太鼓を打ち鳴らしながら町内を練り歩く勇壮な祭です。
小倉祇園太鼓は、独特なリズム、太鼓の両面打ち、それぞれの打ち手が異なるリズムで打つこと、歩きながら打つために工夫された山車など、独特な発展をとげました。文化庁は「神社の祭礼行事が歴史的変遷の中で太鼓芸を中心としたものに発展した希有な事例」として評価し、平成31年(2019)には国の重要無形民俗文化財の指定を受けました。
年配の方は記憶にあるかと思いますが、小説『無法松の一生』の主人公、富島松五郎の最大の見せ場が小倉祇園太鼓です。何度も映画化されてヒットし、小倉祇園太鼓も全国的に有名になりました。
小倉祇園太鼓の開催は7月第3土曜日を含む3日間です。
◆小倉祇園太鼓(小倉祇園太鼓保存振興会):https://kokuragiondaiko.jp
◆小倉祇園太鼓 関連事業(北九州市小倉北区):https://www.city.kitakyushu.lg.jp/kokurakita/w2100020.html