■7月31日 京都、愛宕神社「千日詣」です。■
山城・丹波国境の愛宕山山頂にある「愛宕神社(あたごじんじゃ)」は、全国約900社の愛宕神社の総本社です。旧・称阿多古神社。通称「愛宕さん」と呼ばれ親しまれています。
大宝年間(701-704)に、修験道の祖・役小角と、白山の開祖・泰澄によって創建され、天応元年(781)慶俊僧都によって中興され、和気清麻呂に愛宕山に「愛宕大権現」を祀る白雲寺を建立したと伝わります。
本殿に「伊弉冉尊(いざなみのみこと)」「埴山姫神(はにやすひめのかみ)」「天熊人命(あめのくまひとのみこと)」「稚産霊神(わくむすひのかみ)」「豊受姫命(とようけひめのみこと)」を祀ります。
古くより、比叡山と共に信仰を集め「火伏せ・防火」に霊験のある神社として知られ、3歳までに参拝すると一生火事に遭わないと伝わります。京都では、火を扱うところには必ずといっていいほど「火廼要慎(ひのようじん)」のお札が張られています。
「千日詣(せんにちまいり)」とは、この日に参拝すると千日分の火伏・防火の御利益が得られるといわれ、江戸期以降から続く京都の夏の風物詩となっています。
正式名称は「千日通夜祭(せんにちつうやさい)」。「今日愛宕に詣ずれば平日の千度に充たるといふて詣人群をなす。是を千日詣といふ。夏日炎暑を避んが為昨夜より登山するもの多し」と伝わります。
7月31日午後9時から翌8月1日早朝にかけて「鎮火神事」が執り行なわれます。
31日「夕御饌祭(ゆうみけさい)」では、山伏による護摩焚き神事が行なわれます。8月1日午前2時には「朝御饌祭(あさみけさい)」が行なわれ、人長の舞奉奏、鎮火神事が執り行なわれます。※コロナ後は行事の内容が一部変更していることがあります。公式サイト等でご確認ください。
愛宕神社
◇京都市右京区嵯峨愛宕町1
◇公式サイト:http://atagojinjya.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
当日は標高924mの山上の愛宕神社本殿、奥宮を目指す人の列が夜通し続きます。足元の悪い中での登拝です。くれぐれも気をつけて登拝しましょう。
皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白