2022.01.23
1月
記念日・~の日・~週間

令和4年(2022)1月26日 文化財防火デー です。

■1月26日は「文化財防火デー」です。■ 

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文化財防火デーの制定は、昭和24年1月26日に現存する世界最古の木造建造物である法隆寺(奈良県斑鳩町)の金堂が炎上し、壁画が焼損したことから制定が検討されました。 
 
この事件は国民に強い衝撃を与え、火災など災害による文化財保護の危機を深く憂慮する世論が高まり、翌昭和25年(1950)に文化財保護の統括的法律として「文化財保護法」が制定されました。 
 

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 当時のロンドン・タイムズの東京支局長フランク・ホーレーも「法隆寺は外国人にとっても非常に興味を持たれている法隆寺が焼けてしまったと聞いたらどんなに悲しむことか日本人はこうした「貴重なもの」の取扱いが全く下手でデタラメだ」と落胆して語りました。 
 

 同じ年2月には愛媛県の松山城の「筒井門」など3棟が、6月には北海道の「松前城の天守など2棟」が焼失してしまいました。半年の間に3件の国宝(当時)が火災に遭ったのです。

その後、消失から5年後の昭和29年11月3日に、法隆寺金堂の修理事業が竣工したことから、文化財保護に関する行政の対応も確立したのです。文化財保護思想の一層の普及、徹底を図るために普及啓発事業が行われるようになりました。 

その一環として、法隆寺金堂の焼損した日であること、1月と2月が1年のうちで最も火災が発生しやすい時期であることから、昭和30年(1955)当時の文化財保護委員会(現在の文化庁)国家消防本部(現在の消防庁)1月26日を「文化財防火デー」と定めました。

150125_21.jpg文化財を火災・震災その他の災害から守るとともに、全国的に文化財防火運動を展開し国民一般の文化財愛護に関する意識の高揚を図っています。
昭和25年(1950)の「文化財保護法」施行以降に指定された日本の国宝建造物には火災で焼失した例はありません(平成20年4月までのデータ)。
平成16年(2004)の第50回文化財防火デーの際には、記念事業として、文化財防火・保護に携わってきた54団体に「文化財防火功労賞」が贈呈されました。

昭和30年の第1回文化財防火デー以
来、毎年1月26日を中心に、文化庁・消防庁・都道府県・市区町村教育委員会・消防署・文化財所有者・地域住民などが連携・協力して、全国で文化財防火運動を展開しています。

150125_22.jpg平茂27年1月の第61回文化財防火デーでは、重要文化財「丸岡城天守」(福井県坂井市)をはじめ、全国各地の文化財所在地で防火訓練等が行われます。
文化財は、我が国の長い歴史の中で生まれ、育まれ、今日まで守り伝えられてきた貴重な国民の財産です。災害から貴重な文化財をみんなで守り、後世に伝えていくため、文化財周辺地域の住民の皆様をはじめ多くの方々の「文化財防火デー」行事への参加をお願いいたします。(文化庁HP他より)

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

退官された藤崎駐米大使によると、日本の良さは「アカセキレイ」だそうです。安全・確実・清潔・規律・礼節のことで、山手線が1分単位で遅れずに運転されているのも、日が暮れてから女性が一人コンビニエンスに買い物に行けるなど安全です。
中国人観光客の日本の第1印象は「キレイ」、第2に「親切」だそうで、リピーターも増えているそうです。
「文化財防火デー」を機会に私たちも身近にある文化財を知っておきましょう。

昨年から、コロナ、インフルエンザが大流行しています。外出の際にはマスクを忘れずに!
筆者敬白

 
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