■1月25日「初天神」です。■
毎月25日は、菅原道真の命日にちなむ「天満宮の縁日」です。その年の初めの25日を「初天神」と呼び、新春の参拝者で賑わいます。
天神は文字通り「天の神:アマツカミ」で、天変地異を支配する神が天神とされ、雷電鳴動はその神威であると考えられていました。
非業の死を遂げた人の怨霊が天に響いて雷電を起こすと考えられ、この天神と御霊神が結びつき、菅原道真の代名詞となりました。
菅原道真は学問の神様として全国に天満宮、天神様、が広がりました。
■1月25日「東京、亀戸天神 うそ替え」です。■
正保年間(1646)菅原道真の末裔で九州の太宰府天満宮の神官・菅原大鳥居信祐は、天神信仰を広めるため諸国を巡ったところ、江戸の本所亀戸村に辿り着き、村に元々あった天神の小さな祠に、道真ゆかりの飛梅で彫った「天神像」を奉祀したのが始まりです。
当時、明暦の大火による被害からの復興を目指す江戸幕府は、復興開発事業の地として本所の町を定め、四代将軍・徳川家綱はその鎮守神として祀るよう現在の社地を寄進しました。寛文2年(1662)地形から社殿、楼門、回廊、心字池、太鼓橋など、九州の太宰天満宮にならい造営されました。
総本社「太宰府天満宮」に対し、東の宰府として「東宰府天満宮」、また、「亀戸宰府天満宮」「本所宰府天満宮」と称されましたが、明治6年(1873)、府社となり「亀戸神社」、昭和11年(1936)には現在の「亀戸天神社」となりました。
「鷽替神事:うそかえしんじ」は、例年1月24~25日に執り行われます。
「鷽:うそ」は「幸運を招く鳥」とされ、毎年新しいうそ鳥に替えると、これまでの悪い事が「うそ」になって一年の吉兆を招き、開運・出世・幸運を得ることができるという。江戸時代には、多くの人が集まってうそ鳥を交換する習わしがありました。現在は、神社に納めて新しいうそ鳥と取替えます。
うそ鳥は、日本海沿岸に生息するスズメ科の鳥。太宰府天満宮の祭りの時、害虫を駆除した鳥ということで天神様と縁があります。また、「鷽」の字が「學:がく」の字に似てることから、学問の神様である天神様との繋がりが深いと考えられます。
両日、縁起物「木彫りの鷽」が授与されます。「去年の悪(あ)しきはうそ(鷽)となり、まことの吉にとり(鳥)替えん」
亀戸天神社
◇江東区亀戸3丁目6番1号
◇Web:http://www.kameidotenjin.or.jp/
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
天神様の鷽替え神事です。日程はまちまちですが、年に2日執り行うところや新年早々、または年の瀬に執り行い新年は清い気持ちで迎えるなどなど、さまざまです。
商売上の方便や相手を気遣う「うそ」など、不動産業の方には是非神事に参加して欲しいものです。
筆者敬白