■1月14日「十四日年越し」 1月15日「小正月 小豆がゆ」です。■
十四日年越しとは「小正月(こしょうがつ)」の前日にあたり、年越しの日として祝うことです。明けると小正月です。旧暦の正月15日(あるいは14~16日)をいいます。
元日を「大正月(おおしょうがつ)」と呼ぶのに対する呼び名で、近畿では「女正月」ともいいます。
月の満ち欠けを日付の基準にした「旧暦」では、一年の最初の満月の日「旧暦1月15日」が正月でした。しかし、「新暦」が採用されてからは、1月1日を一年の初日としました。そこから「元日を大正月」「15日を小正月」と呼ぶようになりました。
大正月には「門松」を飾りますが、小正月には「餅花(もちばな)や削り花」などを飾ります。「餅花」とは、餅を薄くのばして丸く平たく切り彩色したもの。藁や柳、竹、桑などの木の枝に餅花を付け、花の咲いたようにして、神棚や室内に飾ります。「削り花」とは、木の先端を薄く削り菊花などの形にした飾り棒のことで、神仏などに供えます。「花正月」とも呼びます。
■小豆がゆ■
五穀豊穣を願う農耕儀礼のひとつとして、小正月の朝、「小豆がゆ」を食す習わしがあります。古く『土佐日記』や『枕草子』などにも、小豆がゆを食べたことが記されています。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
旧暦から新暦を採用してからの慣習で、明治以降の暦に載りました。
皆様、15日に小豆がゆを食して『枕草子』の時代に思いをはせましょう。一日でも歴史を感じることも余裕のひとつです。
筆者敬白