2024.01.14
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雑節・歴注・撰日

令和6年(2024)1月18日~2月3日「土用(どよう)」です。

■1月18日「土用入り」です。■

1月18日0時24分「土用(どよう)」です。土用は雑節のひとつで、太陽が黄経27度、117度、207度、297度にあるときと定義し、四季の変わり目に配されています。

二十四節気の「立春」「立夏」「立秋」「立冬」前の約18日間を「土用」とし、土用に入る初めの日を「土用入り」、土用が終わる日を「土用明け」と呼びます。

今月18日から2月3日までの期間は「冬の土用」です。土用によって冬は消滅し、春が生成されます。2月4日「立春」となって暦の上では春の季節に入ります。

土用の字義は「土旺用事」といい「土の気が壮ん(さかん)になり事を用うる」の意。「用」は「はたらき」ということで、土気の最も活発になる期間ということになります。
命あるものは、腐敗、死滅して土に帰り、一方、新しい命は土の中に生じています。すべてに始めがあって「壮ん(さかん)」となり、そして終わります。土用はあらゆるものを荒廃させ、死滅させる作用を持つと同時に、新しいものを育む作用を持ちます。これが「生・旺・墓」の三合の理ですが、土用の月は「墓」にあたりますので、今月は物事が終結し、結果が出る月と考えられます。

たとえば春の始め「2月」に生じた事柄は、「3月」に壮んとなり「4月」に終わりを迎え結果が出ます。今月中に終結しない事柄は、来月「5月」に再スタートし「7月」には結果を出す努力をすべき、ということになります。

時を得る者は昌(さか)え、時を失う者は亡ぶ」(時の運をうまく味方につけて追い風に乗る者は栄え、逆に追い風を見逃して向かい風に帆を揚げるようでは、苦難ばかりで、滅んでしまう)タイミングがいいことを、時の氏神が味方をしたなどと言い、時を味方につけるとき、実力以上の成功に恵まれるということです。

土用の期間は「土の気」が盛ん(旺ん)になり「物を変化させる作用が最も働く期間」になります。土を動かすことは勿論ですが、造作、修繕、柱立、礎を置くこと、井戸掘り、壁塗りなどよくないとされています。部屋の模様変えや押入れの整理も見送りましょう。

【土用心得】
土用の期間に入ると、抱えている問題は解決しないといわれています。土用に入る前に方向性を決め、解決しておくことが得策です。とはいっても、物事が解決せず土用の期間に入ってしまったら、焦らずに先送りして現状を維持しましょう。

【土用の丑の日】
土用といえば「丑の日」。今年の冬の「土用の丑の日」は1月26日です。「二の丑」はありません。
一般的には、夏の土用の期間中の丑の日を指し、2024年の「土用の丑の日」は7月24日、「二の丑」が8月5日ということになります。

土用の丑といえば鰻の蒲焼が思い浮かびます。実は、鰻の蒲焼が一般に広まったのは江戸時代でした。江戸時代後期、あの平賀源内が鰻屋に頼まれて「土用の丑の日に鰻を食べると暑さ負けしない」と宣伝したことがきっかけになって、鰻が大いに流行しました。万葉集にも鰻が登場しますが、この頃には単に焼いていたようです。

【土用の間日】
冬の土用の「間日(まび)」は「寅」「卯」「巳」の日で、1月18日(巳)、27日(寅)、28日(卯)、30日(巳)になります。文殊菩薩のはからいで、土公神一族すべてが清涼山に集められ、土用の期間中でもこの日ばかりは土を動かしても祟りがありません。

【土用の明け】
冬の土用が明けるのは、「立春」(2月4日)の前日です。

 

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

今回は冬の土用です。土用の期間はなんとなく上手くいかない期間です。突然の災難に遭ってしまう人もいます。かたや、結果が出ない事柄の結論が出る時期と捉えることができます。
「運」の良し悪しは、誰にでも当てはまりますが、「運気」は自然界の影響を受けながら巡っていまから、大自然の法則を知って自然の恩恵を活用しましょう。暦を読み解くことは、大自然の叡智を身につけることなのです。
冬の土用が終わると立春で暦の上では冬が終わり春になります。土用の時期は季節の変わり目です。体調を崩しやすい時期なので健康管理には十分に注意しましょう。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

 

◆◆土用の作用と三合の理◆◆

◆季節の入れ替わりに配置されるのが「土用」です。
土用は、春の土用・夏の土用・秋の土用・冬の土用と年に4回あります。木気・火気・金気・水気の「墓気」に当たるところが「土用」です。この期間は各季節の替えによって18日と6時間が「土用の期間」です。
期間中は中央に位置する「五黄土気」と連なることで万物を腐らせる作用があります。

◆土用はあらゆるものを荒廃させ、腐らせ、死滅させる作用を持つとと同時に、新しいものを育む作用を持ちます。命あるものは、腐敗、死滅して土に帰り、一方、新しい命は土の中より生じています。
すべてに始めがあって「壮ん(さかん)」となり、そして終わります。これが「生・旺・墓」の三合の理ですが、土用の期間中の月は「墓」にあたりますので、今月は物事が終結し、完了したり結果が出る月といえます。

◆「三合の理」を「土用」に当てはめると

   春の土用 木墓気、11月亥に生、翌3月卯に旺、7月未に墓
   夏の土用 火墓気、2月寅に生、6月午に旺、10月戌に墓
   秋の土用 金墓気、5月巳に生、9月酉に旺、翌1月丑に墓
   冬の土用 水墓気、8月申に生、12月子に旺、翌4月辰に墓

となります。
これを「生・旺・墓の三合の理」に当てはめると・・・・

◇(春:東)前年「亥:11月」に生じた事柄は「卯:翌3月」に壮(旺)かんになり、「未:7月」に墓を迎え「春の土用」になり結果が出ます。(木局三合)
◇(夏:南)「寅:2月」に生じた事柄は、「午:6月」に壮(旺)んとなり「戌:10月」に墓を迎え「夏の土用」となり結果が出ます。(火局三合)
◇(秋:西)「巳:5月」に生じた事柄は「酉:9月」に壮(旺)んとなり「寅:翌1月」墓を迎え「秋の土用」となり結果が出ます。(金局三合)
◇(冬:北)「申:8月」に生じた事柄は「子:12月」に壮(旺)んとなり「辰:翌4月」墓を迎え「冬の土用」となり結果が出ます。(水局三合)

今月中に終結しない事柄でも、土用明けの来月には一定の終了を迎え、新しい息吹となっていきます。

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