2024.01.02
1月
記念日・~の日・~週間

令和6年(2024)1月6日「公現祭(こうげんさい)」です。

■1月6日「公現祭(こうげんさい)」です。■

公現祭(こうげんさい)」とは、人としてこの世に現れたイエス・キリストが、神性を人々の前で現したことを記念するキリスト教の祭日です。宗派によって「主の公現」ともいい、この日のことを「顕現日」と呼び、対応する期間を「顕現節(けんげんせつ)」「公現節(こうげんせつ」「主顕節(しゅけんせつ)」などとも呼ばれています。

西方教会では、12月25日のクリスマスから1月6日の公現祭までの12日間を「降誕節(こうたんせつ)」としています。一般に「十二夜」といい、悪霊が暴れ回る期間。シェークスピアの戯曲『十二夜』〔※〕はここから付けられたものです。

世界には公現祭に伴うさまざまな慣習があります。一例としてヨーロッパやカトリック教会の信仰が盛んな地域では、「豆」や「小さな人形」、「貴金属」などを入れて焼いたケーキや菓子パンを切り分け、この豆などが当たった人をその日だけ王とする習慣があります。このケーキ菓子はフランス語の「ガレット・デ・ロワ(王様の菓子)」として日本でも知られています。ほかに公現節に食べるお菓子をカタルーニャ州では「トルテリュ」、アメリカ・ニューオリンズでは「キングケーキ」、キリシアやキプロスでは「ヴァシロピタ」、ポルトガルでは「ボーロ・レイ」といい、国や地域ごとにいろいろなかたちがあります。

フランスでの行事は、古代ローマの農耕神サートゥルヌス〔※〕の祭りサートゥルナーリア〔※〕に由来します。また、スペイン語圏やイタリアでは、子どもたちがプレゼントをもらうのはクリスマスではなく公現祭の日です。この日、魔女が子どもにプレゼントをするという独特な風習もあります。

※シェークスピアの戯曲『十二夜(じゅうにや)』:イギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピア作の喜劇、副題は「御意のままに」を意味する。1601年から1602年頃に、クリスマスのシーズンの終わりを告げる十二夜で上演するために書かれたと考えられている。

※農耕神サートゥルヌス:古代ローマの農耕神。ギリシア神話のクロノスと同一視され、大鎌を持っている。ギリシアからイタリアを来住,農業や技芸を教えて古代イタリアの黄金時代を築いたと伝わる。

※サートゥルナーリア祭:サートゥルヌス神を祝した古代ローマの祭。農神祭とも。ローマで盛大に行われる祭のひとつだった。特に馬鹿騒ぎと社会的役割の入れ替えを特徴とし、奴隷とその主人がこの期間だけ表面上役割を入れ替えて振舞ったとある。

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