■2月20日(旧1月20日)「旧二十日正月」です。■
「二十日正月:はつかしょうがつ」とは、正月の終わりとなる節目の日。この日をもって正月行事は終了とします。正月祝いの納めとして仕事を休む「物忌み」の日。
正月にお迎えしていた山の神さま、田畑の神さまがお帰りになる日と考えられていました。神さまがお帰りになるので前夜の十九日晩には、尾頭付きのお膳や、小豆御飯をお供えする地方もあります。
この日には正月の飾り物などは外して、正月行事を締めくくる日とされています。世知辛い現代では、20日まで正月の習慣はすっかり無くなっています。
京阪神地方では、正月に用いた鰤(ぶり)の骨や頭を二十日の間、酒粕の中に入れておき、この日に取り出して、牛蒡(ごぼう)や大根、大豆などと一緒に煮て食べます。このことから「骨正月」「頭正月」と呼びます。
東日本では「棚探し」、岐阜県では「フセ正月」、石川県では「乞食正月」、岩手県では「二十日ワッパカ」といって、正月のご馳走や餅などを食べ尽くす風習があります。
◆暦の上では十一日に行われることの多い「鏡開き」ですが、江戸時代の初期の頃、この日が鏡開きの日でした。この日は武家の象徴である、鎧兜・具足に供えた餅をお雑煮にして食しました。これを「具足開き」と呼んで祝いました。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
現代の暦では2月~3月ごろが「旧20日正月」です。正月七日の「七草」、十一日、十五日と「正月終い」の行事はそれぞれですが、正月終いの行事もこの二十日正月でいよいよお開きです。旧暦でも同じ流れです。
既に今年の目標を立て日々精進している皆様はさて置き、いまだ正月気分の抜けていない方は1月20日に今年の目標を立てて邁進してください。
三日坊主にならないような目標が大切です。今年こそはと毎年志を立てても、挫折の連続だと嘆いている貴方、それこそ「今年こそは」と志を高く持ちましょう。太陽暦では正月ではありませんが、今から目標を立てることも余裕の一つです。
筆者敬白