2021.01.31
2月
雑節・歴注・撰日

2月3日「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」です。

■2月3日「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」です。■
一粒万倍日いちりゅうまんばいび」または「いちりゅうまんばいにち」と読み、単に「万倍」ともいいます。

130208_23.jpg宣明暦時代には「万倍」と記載されていました。また、貞享改暦後は暦注から外されていましたが、新暦普及後には民間の暦に記載されるようになりました。

一粒の籾(モミ)が、万倍にも実る稲穂になる」という目出度い日で、よろず事始めには良い日とされます。特に、仕事始め、開店、種まき、お金を出すことに良い日とされます。

但し、人に借金したり、物を借りたりすると、後々苦労の種が増えるとされています。借金が万倍では、返済しきれないと考えたのでしょう。

現在の市販暦を見ると、一粒万倍日が以外に多いことがわかります。不成就日に対抗する日であると考えるとわかりやすいかもしれません。

一粒万倍日の日取りは、節切りで決められています。

・正月…丑と午の日  ・2月…酉と寅の日  ・3月…子と卯の日
・4月…卯と辰の日  ・5月…巳と午の日  ・6月…酉と午の日
・7月…子と未の日  ・8月…卯と申の日  ・9月…酉と午の日
・10月…酉と戌の日 ・11月…亥と子の日 ・12月…卯と子の日
※一粒万倍日は、他の暦注と重なる場合があります。吉日(良い日)と重なれば効果が倍増し、凶日(良くない日)と重なれば半減するといわれています。

◇◇◇◇編集後記◇◇◇◇
ひと月に数回ある「一粒万倍日」は、見過ごされやすい歴注です。この日から手習い、開店、事始めには最適の日です。
2月に入り立春です。暦の上では春にはいります。暖かい日が続きます。
中国では春節で人の往来が多くたくさんの観光客が来日して、何かと慌ただしい月ですが、今年のコロナの影響で閑散とした立春です。気候が安定していることから、気も安定していて諸事、取り組みしやすい時節柄です。

皆様、時節柄お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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