■2月14日「奈良長谷寺だだ押し」です。■
「長谷寺:はせでら」は、山号を豊山( ぶさん )と称し、正式には「豊山神楽院長谷寺:ぶさんかぐらいんはせじ」といいます。
万葉集に「こもりくの泊瀬山」とうたわれたように、昔はこの地を「豊初瀬:とよはつせ」、「泊瀬:はつせ」などと呼んでいたので「初瀬寺」「泊瀬寺」「豊山寺」とも呼ばれます。
現在は、真言宗豊山派の総本山として、また西国三十三観音霊場第八番札所として、全国に末寺三千余ヶ寺、檀信徒はおよそ三百万人といわれ、四季を通じ「花の御寺」として多くの人々の信仰をあつめています。
「だだ押し」は、人間の罪や穢れを仏前に懺悔し、身心も清浄にして新年を迎えるため、悪魔退散、無病息災、万民豊楽を祈る法要で、毎年2月8日に始まる修二会の最終日2月14日に行われます。
これは追儺会(ついなえ=鬼やらい)の一つですが、「だだ押し」と呼ぶのは僧呂が堂の床を踏み鳴らす足音が「ダダ」から。閻魔大王の宝印である「檀拏:だんだ」を額に押し当てて加持することに由来。また、疫病神を駆逐する「儺押し:だおし」から来たとの説もあります。
長谷寺のだだ押しは「大和路に春をよぶ火祭り」として知られています。
長谷寺
◇奈良県桜井市初瀬731-1
◇長谷寺公式HP:http://www.hasedera.or.jp/index.html
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
1月の左義長、どんど祭などは火祭り代名詞です。2月の菅生石部神社祭り、神倉神社御燈祭りなどの大きな火祭りがあります。
バレンタインデーにもらったチョコレートから出来心から火遊び・・・などと言っている人は、一度妬かれるまでになってください。相手の恨みを買って業火の炎の的にならないように!
だだ押しから京都は春の息吹です。まだまだ寒い日が続きます。
皆様、時節柄お体ご自愛専一の程
筆者敬白