2025.01.25
2月

令和7年(2025)2月1~7日 福井、永平寺「報恩摂心会(ほうおんせっしんえ)」です。

■2月1~7日 福井、永平寺「報恩摂心会(ほうおんせっしんえ)」です。■

曹洞宗大本山「永平寺(えいへいじ)」は、今から約780年前の寛元2年(1244)「道元禅師(どうげんぜんじ)」によって開山された出家参禅の道場です。

本尊に「釈迦如来(しゃかにょらい)」「弥勒仏(みろくぶつ)」「阿弥陀如来(あみだにょらい)」「三世仏(さんぜぶつ):過去仏としての釈迦如来、現在仏としての阿弥陀如来、未来仏としての弥勒仏)」のほか、禅宗初祖の達磨像、道元の師である如浄(にょじょう)禅師像などが安置されます。

室町時代には、後円融天皇より「曹洞宗第一道場」の勅額を贈られ、日本の禅修行の場として歴史を刻んできました。

約10万坪(33万平方m)にも及ぶ広大な敷地には、法堂・仏殿・僧堂・庫院・山門・東司・浴室という修行の中心となる清浄な場所「七堂伽藍(しちどうがらん)」のほか、70余棟の殿堂楼閣が、樹齢600年を越える杉の巨木に囲まれて静かに佇んでいます。そこでは、現在でも、道元禅師によって定められた作法に従って、150名の修行僧が厳しい修行に励みます。

中国にはじめて仏法が伝来した後漢明帝の時の元号は「永平」、これが寺号の由来です。「永久の和平」を意味しています。

 

◆報恩摂心会(ほうおんせっしんえ)

2月1日から7日まで「報恩摂心会(ほうおんせっしんえ)」が行なわれます。これは、1週間のあいだ、ほとんど眠らずに昼夜にわたって、ひたすら「坐禅(ざぜん)」をするというもの。釈迦が菩提樹の下で1週間坐禅をして悟りを開いたことに因みます。

「摂心(せっしん)」とは、意識を外に向けず、内に集中させてその状態を持続させること。釈迦が悟りを開いた12月8日に合わせて行なわれる「臘八摂心(ろうはつせっしん)」とともに、午前3時の起床から午後9時の就寝まで、僧堂に集まり、雪の降るなか静かに座する1週間を勤めます。

永平寺
◇福井県吉田郡永平寺町志比5-15
◇えちぜん鉄道「永平寺口駅」から京福バス「永平寺門前行」または「永平寺行」終点下車、徒歩5分
◇JR・ハピラインふくい・えちぜん鉄道・福井鉄道「福井駅」から直行バス「特急 永平寺ライナー」で約30分
◇公式サイト:https://daihonzan-eiheiji.com

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

一年で最も雪が多く寒い時期に、永平寺では摂心会です。忙しない現代社会で、1週間も坐禅三昧とは贅沢といえるかもしれません。筆者は現世の塵を涅槃でおとしたいと切に願うものです。
読者の皆様、この冬も感染症が流行っています。外出ではマスクを、帰宅したらうがい・手洗いで予防しましょう。
時節柄、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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