◆二十四節気◆令和6年2月4日「立春(りっしゅん)」です。◆
令和6年(2024)2月4日17時27分「立春」です。旧暦正月、寅(とら)の月の正節で、新暦2月4日頃にあたります。天文学的には、太陽が黄経315度の点を通過するときをいいます。
旧暦では、立春の日が「一年のはじめ」とされ、この日の前夜を年越しとする風習があります。このため正月節、歳首節ともいいます。
前日の「節分」までは前の年で、「立春」からは新年ということになります。日ごとに日足が伸び、木々が芽吹き出し、春の気配を感じるようになります。暖かい地方では、梅の花が咲き始めます。立春以降に、初めて吹く南寄りの暖かい突風が「春一番」です。
禅寺など寺院の入り口には、早朝に「立春大吉」と書いた紙札を貼る習慣があります。これは「厄除け」とされていますが、立春大吉の文字を縦に書くと、左右対称になります。文字が対称であるところから、話を分け隔てなく聞き公平に接することで、大きな災難に巻き込まれないという謂れです。
四季では、立春から立夏までが「春」です。また立春は、暦の上での雑節の基準になる日です。この日から数えて「八十八夜」「土用」「二百十日」などを算出します。
◆◆「七十二侯」◆◆
◆初候「東風解凍」(とうふうこおりをとく=はるかぜこおりをとく)
◇東風が厚い氷を解かし始める時節。
◆次候「黄鶯睍睆」(こうおうけんかんす=うぐいすなく)
◇うぐいすが山里で鳴き始める時節。黄鶯(こうおう)=こうらいうぐいす。黄鶯子、黄鶯児とも。睍睆(けんかん)=鳴き声のよいさま。
◆末候「魚上氷」(うおこおりにのぼる=うおこおりをのぼる)
◇割れた氷の間から魚が飛び出る時節。
◆◆「2月の花」◆◆
「福寿草(ふくじゅそう)」 金鳳花(きんぽうげ)科 学名 Adonis ramosa
Adonis(アドニス)は、ギリシャ神話に登場する「イノシシの牙に突かれて死んだ青年」の名前に由来。傷から出た血のように赤い花のたとえ。(欧州産の花は赤です)
開花時期:2/1~3/15頃。正月に販売されているものはハウス栽培されたもの。花芽は晩秋にできるので、その後約1ヶ月寒さにあわせて室内に保存しておき、正月頃に咲かせます。花は黄金色。光や温度に非常に敏感で、昼間でも日が遮られると1~2分で花がしぼみ、再び日があたると開花します。
福寿草の花と南天の実をセットにして「難を転じて福となす」という縁起物の飾り付けがされたりします。根と茎は有毒。花が終わる頃、人参の葉のような細い葉が出て一面に広がります。
別名「元日草(がんじつそう)」「朔日草(ついたちそう)」など。
花言葉は、「幸福」「幸せを招く」「永久の幸福」「回想」「思い出」「悲しき思い出」など。
朝日さす 老師が家や 福寿草(与謝蕪村)
水入りの 水をやりけり 福寿草(正岡子規)
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
あけましておめでとうございます。二十四節気「立春」です。めでたく「立春大吉」を迎えました。
令和6年(2024)は既に年明けをしていますが、暦における一年は「立春」に始まり翌年の「節分」で終わります。旧暦では立春からが新年、元旦ということになります。
日本では明治に入りグレゴリオ暦が採用されてから、立春を「立春正月」といい新暦・旧暦の正月と区別するようになりました。
節分(年に4回)など季節の切り替わりには、自身を取り巻く自然の流れや周囲の環境が大きく変化して、それまでの運勢の流れが入れ替わることを意味しています。また節分で土用が明けます。停滞していた問題や解決していない事柄を解決するタイミングです。
新年に入りコロナにインフルエンザが大流行していています。うがい・手洗いを励行し、屋外ではマスクを、室内では加湿器を使用して、菌が飛散しないように心がけましょう。
それでは皆様、本当の意味で良い年を!
筆者敬白