2021.12.21
12月

令和3年(2021)12月24日 納めの地蔵 です。

■12月24日「納めの地蔵」です。■

201202_20.jpg「納めの地蔵」とは、年の最後の地蔵尊縁日のこと。地蔵縁日は「4」の付く日に行われています。12月24日はその年最後の縁日として「納めの地蔵」と呼ばれています。ちなみに、年明け1月24日は1年で最初の地蔵の縁日で「初地蔵」呼ばれ「納め地蔵」と共に親しまれています。

地蔵菩薩は、サンスクリット語で「クシティ・ガルバ」で、「クシティ」は「大地」を、「ガルバ」は「胎蔵」を意味することから「地蔵」とされています。地蔵菩薩を遡るとインド神話、バラモン教を通して仏教に取り入れられた大地の天すなわち「地天」です。

121214_21.jpgこの「地天」に対して「梵天」があり、こちらは天を司るとされる「虚空蔵菩薩」です。本来は、地天が地蔵菩薩と梵天が虚空蔵菩薩は一対として存在しています。日本ではそれまで「民間信仰」の田の神地蔵信仰が一般的に広まっていたので、地蔵菩薩と、民間信仰と深く結びついたと考えられています。

仏典の「地蔵十王経」によれば、地蔵菩薩は、閻魔大王の化身と言われ、釈迦入滅後、56億7千万年後に弥勒菩薩が現れるまでの間、六道(地獄道・餓鬼道・阿修羅道・畜生道・人間道・天道)の一切衆生を、救う菩薩とされています。もともと地獄信仰と地蔵菩薩とは別個のものでした。

ここで「地蔵菩薩」がもともと「地」を司ることから、農耕民族である日本人にとって民間信仰の「地霊・田の神」とほどなく融合して、地蔵信仰と地蔵菩薩が「お地蔵様」として伝えられている。

右手に錫杖、左手に宝珠をといった地蔵の姿から、僧侶をモチーフにした地蔵に、童子の姿の地蔵など多岐にわたります。呼称も時代と共に「地蔵菩薩」から「お地蔵さま」に変化親しみを込めて変化しています。
 
121214_22.jpg東京巣鴨の「とげぬき地蔵尊」では、この日、1年間のお礼と来年への祈願を兼ねてお参りが行われ、地蔵菩薩を祀るお堂は多くの参詣者で切れ目がなく、とても賑わいます。参道の地蔵通り商店街では、正月飾りなどを売る露店が立ち並びます。

とげぬき地蔵尊(萬頂山高岩寺)
◆東京都豊島区巣鴨3-35-2
◆JR東日本、山手線「巣鴨」徒歩6分
◆都営地下鉄三田線「巣鴨」徒歩6分

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