■12月6日 小田原、秋葉山量覚院「秋葉山 火防祭(ひぶせまつり)」です。■
毎年12月6日、小田原市板橋の「秋葉山量覚院(あきばさん りょうがくいん)」では「火防祭(ひぶせまつり)」が行なわれます。
◆秋葉信仰(あきはしんこう、あきばしんこう)
「秋葉山(あきはさん)」は静岡県浜松市の山で標高885m。山頂にある「秋葉神社(あきばじんじゃ)」には「火之迦具土大神(ひのかぐつちのおおかみ)」が祀られ、「火防(ひぶせ)の神」として人々の信仰を集めます。
秋葉神社からすこし下ったところには、かつて「三尺坊大権現(さんじゃくぼうだいごんげん)」を祀る、曹洞宗の寺院「秋葉寺(しゅうようじ)」があります。遠江天狗の総帥と呼ばれる三尺坊は、秋葉寺中興の修験者が神格化されたのではないかと考えられています。
神仏分離・廃仏毀釈がなされる明治以前は、秋葉山は山そのもの神体山と仰ぐ信仰、修験道の霊場、そして天狗信仰の山であり、「秋葉大権現(秋葉大神)」として神仏習合(神仏混淆)の信仰の対象でした。
◆火伏せの祭り
秋葉信仰は、火難・水難よけ、特に「火伏せ(火難よけ)」の信仰として、関東・中部地方を中心に全国的に広まりました。秋葉山では12月15,16日に火祭りが行なわれます。それに先駆けて、12月6日、小田原「秋葉山量覚院」では「火防祭(ひぶせまつり)」が行なわれます。
量覚院は、天正18年(1590)、徳川家康が関東入国した際、秋葉山上より御本尊を小田原に奉遷され、山伏の目付役としての役割を任ぜられたと伝わります。火防祭には各地から山伏たちが参加し、火渡りの荒行などが行われ、火難消滅や無病息災を祈願します。
秋葉山量覚院
◇神奈川県小田原市板橋544
◇箱根登山鉄道「箱根板橋駅」徒歩10分
◆「秋葉山火防祭」(小田原市):https://www.city.odawara.kanagawa.jp/kanko/event/DEC/hibusematuri.html