■8月21日(旧7月24)「旧地蔵ぼん」です。■
「地蔵盆」は、地蔵菩薩の縁日(24日)のことで、もともと「地蔵会:じぞうえ」「地蔵祭:じぞうさい」と呼ばれていましたが、24日は裏盆にあたることから、盂蘭盆に因んで地蔵盆と呼ばれるようになりました。旧暦で盂蘭盆行事をする地方では旧暦24日が地蔵盆になります。
地蔵盆は、寺の中に祀られている地蔵菩薩を対象とはしていません。道祖神信仰と結び付いた路傍や街角(辻)のお地蔵様が対象となっています。いつしか混交して同一視されるようになりました。
「地蔵菩薩」は中近世以降、子供の守り神として信仰されました。「地蔵菩薩」は、親よりも先に亡くなった子供が賽の河原(さいのかわら=親不孝の報いで苦を受ける場)で苦しんでいるのを救うという謂れがあります。
子供たちは供養の菓子や手料理などを振舞われます。お地蔵さん巡りをして、お接待を受けることも。僧による読経が行われるところもあります。数珠繰り(じゅずくり)は、直径2~3mの大きな数珠を囲んで座り、僧侶の読経にあわせて順に回す儀式です。
◇ ◇ ◇ 編集後記 ◇ ◇ ◇
関東地方のほか、北陸や東北では、旧暦8月13~16日にお盆を行事を行っています。地蔵盆も旧暦で8月24日です。新興住宅地と旧家の重なっている地域では、7月盆と旧盆の8月盆が連続していて、僧侶の忙しい時期です。
お盆の時期に往生される方も多く、葬儀が連続することがあるそうです。「坊主丸儲け」などと悪口をたたいていたら、僧侶からこの時期「彼岸」からのお迎えが多く、現世(此岸)で何かと不安定な方は、そのまま彼岸世界に引かれてしまうんだそうです。この時期しっかりとした気持ちで過ごしましょう。
暑い時期ですから体調を崩さないように気をつけてお過ごしください。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白