2026.08.19
8月

令和8年(2026)8月26~27日 山梨、北口本宮冨士浅間神社「吉田の火祭り すすき祭り」です。

■8月26~27日 山梨、北口本宮冨士浅間神社「吉田の火祭り すすき祭り」です。■

山梨県富士吉田市に鎮座する「北口本宮富士浅間神社(きたぐちほんぐうふじせんげんじんじゃ)」は、古来より富士山とともに歴史を紡いできた由緒ある神社です。「吉田口登山道」の起点にあたり、富士登登山の拠点として栄えました。世界文化遺産「富士山 - 信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産のひとつになっています。

はじまりは2000年近く前、景行天皇40年(110)「日本武尊(やまとたけるのみこと)」が東方遠征での道中、富士山を拝し「北方に美しく広がる裾野をもつ富士は、この地より拝すべし」として鳥居を建てたことと伝わります。

景行天皇50年(160)に祠を建て「浅間大神(あさまのおおかみ)」と「日本武尊」を祀り、これが創建とされます。天応元年(781)、富士山が噴火。卜占により現在の地に「浅間大神」を遷しました。

「浅間大神」は、富士山を信仰する「山岳信仰」のひとつ「浅間信仰(せんげんしんこう)」(富士浅間信仰)において、富士山を神格化した神です。北口本宮富士浅間神社では、

「木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)」
「彦火瓊瓊杵命(ひこほのににぎのみこと)」…夫神
「大山祇神(おおやまづみのかみ)」…父神

の3柱を「浅間大神」として祀ります。

「木華開耶姫命」は、日本神話に登場するたいへん美しい女神です。一夜の契りで身ごもったことから不貞を疑われた「木華開耶姫命」は、天孫「瓊瓊杵命」の子であると示すため、産屋に火を放ち、猛火のなかで無事に出産、潔白を証明しました。

古来、富士山は、その美しい姿から女神として信仰され、さらに炎のなかでの出産の故事が「火山」と結びついて、「木華開耶姫命」は、富士山の女神「浅間大神」と同一視されるようになったと考えられています。父神「大山祇神」は「山の神」であり、林業関係者から崇敬されています。

本殿、西宮本殿、東宮本殿などが国の重要文化財に指定。拝殿の前には「富士太郎杉」「富士夫婦檜」の名を持つ見事な御神木があります。

◆吉田の火祭り・すすき祭り

「吉田の火祭り」は、富士山の山仕舞いを告げるお祭りです。「北口本宮富士浅間神社」と摂社の「諏訪神社」において毎年8月26、27日に行なわれる火伏せ祭り「鎮火大祭」のことで、富士山の噴火が止んだことを祝ったのが始まりです。火を焚いて火を鎮める祭りは、「木花開耶姫命」が猛火のなかで安産をなしたことに由来するといわれています。

「吉田の火祭り」は、平成24年(2012)国の重要無形民俗文化財に指定されました。また、静岡県島田市「大井神社」の「帯まつり」、愛知県稲沢市「国府宮(こうのみや)」(尾張大国霊神社)の「裸祭り」と並んで「日本三奇祭」のひとつに数えられています。

26日午後、明神神輿の「お明神さん」と富士山のかたちをした御山神輿(おやまみこし)「お山さん」の2基の神輿が、参拝者で賑わう氏子中に神幸し御旅所に移されます。御旅所には3基の松明が用意され、近所の家々にもひとつずつ松明が設けられます。

夜になって御旅所の松明に火が入ると、これを合図に、沿道約2kmに渡って高さ3mの筍形に結い上げられた大松明約70~80本余、さらに各家ごとに井桁に積まれた松明に一斉に点火され、富士吉田一帯は一面炎の海と化すのです。(これまで火災になったことは無いそうなのでご安心を)

27日夕刻、神輿は浅間神社に還御します。この時氏子崇敬者が「すすきの玉串」を持って神輿のあとに続き、「高天原(たかまがはら)」と呼ばれる場所を7廻りします。これを「すすき祭り」ともいいます。神輿を担ぐことができない女性たちも、すすきの玉串を持って参加します。

御山神輿は荒っぽく担がれるのが特徴で、休みで止まるときなど神事の各場面で、ドスン、ドスン、ドスンと3回、地面に落とすという非常にユニーク決まりがあります。

北口本宮富士浅間神社
◇山梨県富士吉田市上吉田5558番地
◇公式サイト:https://www.sengenjinja.jp
◆日本三奇祭 吉田の火祭り(富士吉田市観光ガイド):https://fujiyoshida.net/feature/himatsuri/index

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

日本に住む私たちの生活からは、地震と火山が切り離せません。吉田の火祭りは「火臥せ」のお祭りで、富士山噴火が止んだことにちなんだ祭礼です。
首都圏の直下型地震対策、東南海地震、富士山噴火説など、東日本大震災以後、天災の予知については話題が絶えません。令和6年(2024)8月には、日向灘でマグニチュード7.1の地震があり、南海トラフ地震の臨時情報(巨大地震注意)が発表されました。
天災は予知できません。常に備えておきましょう。

筆者敬白

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