■8月24~25日 東京、亀戸天神「例大祭」「献灯明(けんとうみょう)」です。■
「亀戸天神社(かめいどてんじんしゃ)」は、菅原道真公を祀る「下町の天神さま」として知られ、多くの人々に親しまれています。
正保3年(1646)菅原道真の末裔で、九州太宰府天満宮の神官だった菅原大鳥居信祐は、天神信仰を広めるため諸国を巡り、寛文元年(1661)江戸の本所・亀戸村に辿り着きました。そして、村にもともとあった天神の小さな祠に、道真公ゆかりの「飛梅(とびうめ)」の枝で彫った天神像を祀ったのが始まりです。
古くは、本社=大宰府天満宮に対して、東の宰府=「東宰府天満宮」と称しました。「亀戸宰府天満宮」とも。明治6年(1873)東京府社となって「亀戸神社」と号し、昭和11年(1936)現在の「亀戸天神社」となりました。
◆例大祭と献灯明
「例大祭」は年間を通じていちばん重要なお祭りです。氏子や町内はもとより、国家安泰と繁栄を祈願し、囃子・神輿・曳太鼓が町内を練り歩きます。
4年に1度の大祭では、菅原道真公の御霊(おみたま)を乗せた御鳳輦(ごほうれん)が氏子社中を巡行し、すべての町神輿が連なって宮入する連合渡御(れんごうとぎょ)で祭りは最高潮を迎えます。
夜の境内では「献灯明(けんとうみょう)」が行われます。神前から分けられた千個以上の灯明が灯り、静寂の闇につつまれます。境内の「心字池(しんじいけ)」に映る灯明は、昼とは違う幻想的な趣をみせます。
亀戸天神社
◇東京都江東区亀戸3丁目6番1号
◇JR総武線「亀戸駅」徒歩15分
◇公式サイト:http://kameidotenjin.or.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
亀戸天神といえば、うそ替え神事、梅まつり、藤まつり、献灯明など江戸の下町らしい祭礼のほか、伝統に則り、黒毛和牛が曳く鳳輦渡御例祭など、神事には事欠きません。
季節ごとの花祭りの中でも、藤祭りは見事な藤棚にたわわに咲く藤が見事です。
献灯明は、付近の小学生らの書道を行燈に貼り付けてあります。日が沈んでからの暑気払いにお出かけください。
筆者敬白