■8月2~7日「青森ねぶた祭」です。■
東北三大祭りのひとつ「ねぶた祭」は、東北各地で行なわれる「眠り流し」などと共通の習俗で、七夕行事のひとつです。国の重要無形民族文化財に指定。
秋の収穫を控えて、農作業の妨げとなる睡魔を払う禊祓い行事に、お盆の精霊送りが加わり、現在のような形態の祭りに発展していったと考えられています。
弘前市の祭りは「ねぷた」、青森市の祭りは「ねぶた」といいます。
ねぶたは、木と竹と針金で枠を造り、それに紙を張った切子灯篭で、金魚形のものや扇形のもの、歴史上の人物を模った人形式のものなど、たくさんの種類があります。
連日、夕刻になるとこれに灯をともし、笛や太鼓の音とともに町中を練りまわします。独特の衣裳をまとった「ハネト」と呼ばれる踊り手が「ラッセラー」という掛け声で跳ねまわります。
起源は、七夕祭りの灯籠流しの変形であろうといわれていますが、定かではありません。
奈良時代に中国から渡来した「七夕祭」と、古来から津軽にあった習俗と精霊送り、人形、虫送り等の行事が一体化して、紙と竹、ローソクが普及されると灯籠となり、それが変化して人形、扇ねぶたになったと考えられています。
一説では、坂上田村麻呂が征夷大将軍として蝦夷地に遠征した際、敵を油断させておびき寄せるために、大蟷螂・笛・太鼓ではやし立てたのが始まりともいわれています。
毎年、曜日にかかわらず8月2~7日に開催されます。青森市内国道4号、新町通り、県庁通り、平和公園通りで囲まれたエリアが運行コースです。最終日の7日には、4台のねぶたが海上を運行し、約1万発の花火とともに祭りのフィナーレを飾ります。
日本の火祭り「青森ねぶた」は、毎年のべ200万人を超える人出で賑わいます。
◆「青森ねぶた祭」公式サイト:https://www.nebuta.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
東北の夏祭りの皮切りが青森の「ねぶた祭り」です。秋田の竿灯、仙台七夕が「東北三大祭り」ですが、東日本大震災以後は「六魂祭り」が企画され、被災地が一体となった祭礼が企画斎行されました。
残暑厳しい折です。お出かけの際には熱中症対策に飲料水を持ち歩きましょう。
皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白