■4月12~15日 大津、日吉大社「山王祭」です。■
「日吉大社(ひよしたいしゃ)」は、比叡山の麓に鎮座し、およそ2100年前、崇神天皇7年に創祀された、日本全国3800余の日吉・日枝・山王神社の総本宮です。
西本宮と東本宮を中心に40万㎡の境内を持ちます。猿を神の使いとして崇拝することで知られ、俗に「山王権現」とも呼ばれます。
平安京遷都の際には、この地が都(京都)の表鬼門(北東)にあたることから、都の魔除・災難除を祈る社でした。また伝教大師(最澄)が比叡山に延暦寺を開いてからは天台宗の護法神として多くの方から崇敬を受け、今日に至っています。
湖国三大祭りのひとつとして知られる「山王祭(さんのうさい)」は、五穀豊穣を祈る日吉大社の例祭です。湖国に春を呼ぶ勇壮な神輿祭りで、1300年の歴史があります。比叡山延暦寺の僧兵が朝廷に強訴する時にかつぎ出したのがここの神輿で、「北嶺(ほくれい)の神輿振り」として歴史上でも有名。
祭りでは、12日夜「午(うま)の神事」が執り行われ、奥宮八王子山から神輿が担ぎ下ろされ東本宮に安置されます。
13日には十禅寺など四社の神輿が宵宮場に移され、烏帽子と鎧に身を固めた稚児や甲冑を身につけた武者らによる華やかな「花渡り式」が行われ、稚児の花笠が奉納されます。
夜には勇壮な「宵宮落とし」が行われます。松明の火に照らされた神社前の産屋で、神輿を持ち上げて振り落とすのですが、この神輿4基は男神と女神に分かれ、その所作は若宮誕生の産みの苦しみを表現しているのだとか。
振り落とされた4基の神輿を西本宮まで競って担ぎ上げ、当夜の行事を終えます。14日は「申(さる)の神事」が行われ、7基の神輿が山道を下り、下坂本の七本柳まで渡御。そこで神輿は船に乗せられて神輿渡御(湖上巡幸)となり、唐崎沖まで渡り粟津の御供を奉納。そして神輿船は比叡辻の若宮港に上陸し、日吉大社に帰って大祭を終えます。
翌15日には祭りが終わったことを神に報告する「酉(とり)の神事」が営まれます。
七社の神輿は重要文化財に指定されています。
日吉大社
◇滋賀県大津市坂本5-1-1
◇京阪石山坂本線「坂本比叡山口駅」徒歩10分
◇JR湖西線「比叡山坂本駅」徒歩20分
◇公式サイト:http://hiyoshitaisha.jp
◆◆◆◆編修後記◆◆◆◆
日吉大社の山王祭は勇ましい祭として知られていて、4月12~15日間の神事、祭礼です。
4月に入り暖かくなってきました。なかには朝晩冷える日もあります。油断からお風邪などお召しにならないようにお体ご自愛専一の程
筆者敬白