■4月9日「笠間稲荷 例大祭」です。■
「笠間稲荷神社(かさまいなりじんじゃ)」の旧社格は村社、現在は神社本庁の別表神社。この地には胡桃(くるみ)の密林があり、そこに神様が祀られていたことから「胡桃下稲荷(くるみがしたいなり)」、または「紋三郎稲荷(もんざぶろういなり)」とも呼ばれています。これは第13代藩主井上正賢公の一族に門三郎という人が多くの人々に功徳を施し、信仰を広めたことから「お稲荷さんの門三郎」との名声を博し、やがて「門」が「紋」にかわって「紋三郎稲荷」になったそうです。
御祭神は「宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと:正一位の最高位の神)」。第36代孝徳天皇の御代、白雉2年(651)創建、1350余年の歴史を有する由緒ある神社で、日本三大稲荷のひとつです。
本殿は江戸末期の建築で国の重要文化財、境内にある「藤樹」は2株からなり、1本の八重藤は花が葡萄の実のように集合して咲く珍しい種類です。ともに樹齢4百年の県の天然記念物に指定されています。
4月9日は笠間稲荷神社創建の日とされ、もっとも重要なお祭りである「例大祭」が行われます。午前11時、正装した宮司以下神職、献幣使(けんぺいし)、献香、献茶を奉仕する各宗匠(そうしょう)、氏子総代、全国よりの招待者が、雅楽を奏でる伶人(れいじん)等を先導に参進し、お米、お酒、海の幸、山の幸などを大神さまに供え、皇室の弥栄、国家の繁栄、世界平和を祈るとともに氏子、崇敬者、国民の幸福を祈願します。
また、茨城県下醸造元からの銘酒奉納による「献酒祭(けんしゅさい)」も執り行なわれます。境内では、銘酒ラベル展をはじめ、池坊、古流・小原流の献花の展示、江戸千家・表千家・裏千家など各流派の野点(のだて)が行われます。
笠間稲荷神社(かさまいなりじんじゃ)
◇茨城県笠間市笠間1番地
◇JR水戸線「笠間駅」徒歩20分
◇北関東自動車道「友部IC」~国道355号約15分
◇公式サイト:http://www.kasama.or.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
境内の藤の樹は樹齢400年に及ぶもので、そのうち1本の「八重の藤」は花が葡萄の房のように集合して咲く珍しい種類です。藤棚はGWの頃が見ごろです。
読者の皆様、4月に入り暖かくなったとはいえ、朝夕は冷え込む日もあります。
時節柄お体ご自愛専一の程
筆者敬白